イノチメシ:脳疲労と向き合い命をつなぐ男のズボラ鶏胸肉料理

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鶏胸肉とカット野菜
鶏胸肉約 440 g (右)とカット野菜 500 g (左)

前回まで、活性酸素による脳疲労が自律神経失調から心臓発作につながるとして改善の取り組みをご紹介しました。今回はその取り組みの中でも食事にクローズアップします。

栄養補給として鶏胸肉の継続的な摂取を行い、体感的には症状は改善しました。今回はそんな私の命をつないだ料理を『イノチメシ』として、私の鶏胸肉料理をご紹介します。

この記事は私の様に普段自炊をしない人向けに書きました。普段から料理をされる人であれば、ここでご紹介する内容は料理とは言えないものかもしれません。

本格的な鶏胸肉料理を作られたい人は、申し訳ございませんがクックパッドや DELISH KITCHEN で料理を検索してください。 Youtube でもレシピはたくさん出てきます。

活性酸素を無毒化するための鶏胸肉

前回の内容を少し振り返りましょう。脳疲労の原因は活性酸素にあり、活性酸素の無毒化に必要な成分は「イミダペプチド(イミダゾールペプチド)」でした。イミダペプチドを効率的に摂取できる食品が鶏胸肉である、と医師の梶本修身先生は著書で紹介していました。

鶏胸肉の栄養素については下記リンクから調べてみました。アミノ酸などは出てきてもイミダペプチドについては出てきません。最新の研究の結果わかってきたことなので、まだ一般的な栄養成分として認知されていないのでしょう。

外部リンク:鶏胸肉皮無し – カロリー計算/栄養成分 | カロリーSlism

胸肉は脂身が少なく毎日が食べるのが大変なため、より脂身のあるもも肉で代用することは可能でしょうか?残念ながら、イミダペプチドはもも肉には含まれていないようです。

ささみはどうでしょうか?ささみは胸肉周辺部の肉で高たんぱく・低カロリー、筋トレやダイエットでも使われています。しかし、ささみ肉の効果については明記されていません。

マグロやカツオの尻尾部分にも含まれているそうですが、毎日簡単に食べられる食材ではありません。

以上の経緯から、安くて入手しやすい鶏胸肉を集中して摂取することにしました。

一般的な料理で鶏胸肉を摂取するには何を食べれば良い?

料理によるむね肉ともも肉の違いに注意

梶本先生の指摘では一日鶏胸肉 100 g の摂取が必要で、量としては決して多くありません。また、食事制限をするわけではないのでメニューは比較的自由に決められます。

私は 18 歳で親元を離れてから 15 年以上、ほぼ自炊をしていませんでした。そのため毎日自炊で胸肉料理を用意するのが大変です。まずは調理済みの食事を購入して続ける方法はないか検討しました。

鶏肉を使った料理といえば、親子丼、フライドチキン、照り焼きチキン、から揚げ、チキンソテー、チキン南蛮、竜田揚げ、油淋鶏(ユーリンチー)、棒棒鶏(バンバンジー)、さっぱり系のチキンサラダなどが挙げられます。

ただ本来は胸肉の料理でも、もも肉で調理している場合があります。これは仕方ありません。胸肉はもも肉よりも脂身が少なく好まれない傾向にあるからです。調理済みを購入される場合はどちらの肉を使ったのか、購入前にラベルを見て確認しましょう。

先ほど挙げた料理の中で胸肉を使っている確率が高いのは、この 3 つではないでしょうか。

  • チキンカツ
  • 棒棒鶏(バンバンジー)
  • ナゲット

特にナゲットについては、コンビニやハンバーガー店などで購入しやすいです。メインにはできませんが、どうしても料理できない時などの補助的なメニューとしてはありでしょう。

鶏肉専門(特に地鶏)のレストランや居酒屋を利用する方法もあります。経済的・時間的に余裕があればそういう飲食店で食事をするのも気分転換になるかもしれません。

鶏胸肉の摂取はあくまでも 1 日 100 g です。 3 食とも鶏胸肉である必要はありません。一日どこか 1 食で摂取できるように食事のプランを立てるのがおすすめです。

サラダチキンなら食べやすい

ファミリーマートのサラダチキン

日本のコンビニには「サラダチキン」という調理済みでパックされた胸肉が買えるそうですね。恥ずかしながら私は知りませんでした。

生の鶏胸肉よりは値段は高そうですが、真空パックで保存がきくし、味付きのものもあるそうなので活用しない手はないでしょう。

外部リンク:コンビニでお馴染み「サラダチキン」みんなの食べ方がめちゃウマそう~ – NAVER まとめ https://matome.naver.jp/odai/2149014926634172801 サービス終了

つくづく、日本って便利だな~と思いました。

私が実践した「イノチメシ」、手抜き料理ですが公開します

シリコンスチーマーで手軽に料理しよう

シリコンスチーマーとは、電子レンジでの加熱調理向けに作られたシリコン製の容器です。中でも「ルクエのスチームケース」はスペイン・ルクエ社 (Lekue, SL) による調理器具製品です。他の調理器具よりも簡単に電子レンジで加熱調理ができるため普及しています。

シリコンスチーマー
シリコンスチーマーのルクエ(上:レギュラーサイズのレタス色、下:ミニサイズのトマト色)

メーカーやサイズはいろいろ出ています。最初に私が購入したのは「ルクエ レギュラーサイズ レタス(グリーン)」でした。このサイズであれば鶏胸肉単体の過熱とスープ料理への応用など両方に使えます。レギュラーサイズより大きいと電子レンジに入らなくなる可能性があるので注意してください。

シリコンスチーマーのサイズ確認
シリコンスチーマーのサイズは確認して購入しないと電子レンジに入らない可能性がある

このレギュラーサイズでの料理に慣れてきたころ、鶏胸肉単体の過熱には大きすぎると感じるようになりました。少し料理が楽しくなってきたこともあったので、鶏肉単体の過熱に特化用として「ルクエ ミニサイズ(トマト)」も購入しました。慣れてきたら用途によって使い分けるのもありです。

私の感覚では決して安い値段ではありませんが、実際に使ってみて本当に手軽に料理ができました。料理を続ければ費用は十分に元が取れますので、継続的に利用しています。

シリコンスチーマーで鶏胸肉を加熱
シリコンスチーマーで鶏胸肉を(水なし、下味なしで)加熱

実際に鶏胸肉だけをシリコンスチーマーで蒸してみると、写真の様になります。加熱された鶏胸肉は白くなります。また、肉汁が容器内に出てきます。

イミダペプチドは肉汁にも溶けだすようなので、焼いて食べるよりもシリコンスチーマーで蒸す方が効率的にイミダペプチドを摂取できることが期待されます。

鶏胸肉をトッピングにすれば料理の選択肢は広がる

重複にはなりますが、自炊しなかった私のような人にとって毎日料理をするのは大変です。また胸肉は脂身が少なく味気なく、私の経験上毎日食べるのは飽きてしまうのも事実です。どうやって食べ続ける習慣にすればいいのか?考えたところ、思いつきました。

「鶏胸肉を主菜(メイン)ではなく、トッピングだと思って料理する」

すでに説明した親子丼やチキンカツを毎日作る自信はありません。だったらトッピングとして、すでにある料理に足せばよいのでは?某カレーチェーンが大好きな私らしい発想です。

実際に私が料理した写真を公開します。見た目はあまり良くありませんが、あくまでも自宅で作る自分のための料理であり「命を繋ぐ料理」です。料理を始めたときは発作が発生して間もない時期で、フラフラになりながら作って食べていました。インスタント食品に鶏胸肉を足す形にすることで、少ない負担で自炊を続けることができました。

日本はレトルトやインスタント食品も十分おいしいく充実しています。利用しない手はありません。

トッピングのバリエーション
鶏胸肉をトッピングにすればバリエーションが増えて摂取を続けられそう

私が思いつくだけでもこれだけのトッピングベースの選択肢があります。

  • インスタントラーメンや冷凍うどん、パスタ(奥の手としてカップ麺)
  • レトルトカレーかハヤシライス、お茶漬け
  • コンビニ・スーパー・ほかほか弁当のお弁当、または牛丼チェーンでの持ち帰り
  • 炊き込みご飯・釜飯(素を使えば、白米を炊くだけでつくれる)
  • 温めるだけのおでんパック、もしくはコンビニのおでん
  • カップスープ、トン汁やみそ汁などのインスタントスープ

作り方ですが、一口サイズに切った鶏胸肉をシリコンスチーマーに入れてレンジで加熱 (550 ワットで 2 分から 3 分、加熱しすぎると肉が破裂する)するだけです。水を入れたり下味はつけません(味付けはお好みで)。加熱後、肉に赤みが残っていないか確認します。

レンジ加熱中にポンポン音が出ます。鶏肉内部の水分が過熱により破裂している音だと思います。シリコンスチーマーの蓋が開いてしまうことがあるので、加熱中はレンジから目を離さないでください。逆に音が少ない場合は「火がちゃんと通っているかな?」と過熱後に確認をお勧めします。生焼けのまま食べるのはおすすめしません。

後は加熱した鶏胸肉を上の写真の様に料理に合わせます。別々にして食べても良いですが、鶏肉に味をつけていないため、私は料理に混ぜて食べます。肉汁にもイミダペプチドが含まれているそうなので、スープ系であれば肉汁も混ぜるなどして摂取しています。

あくまでも一日の食事の一回に鶏胸肉 100 g を入れれば良いので、このようなトッピングにすれば、私でも続けられます。

少し発展させてスープにする

この食事を始めた頃は心臓発作の後だったので、他の人よりも疲労度は高かったと推測しています。そのため「他の人よりも多く鶏胸肉を摂取する必要がある」と考えていました。

上記のトッピング料理で1食、別のヘルシーな料理でもう 1 食分鶏胸肉を摂取することにしました。せっかくシリコンスチーマーが活躍しているので、もうひと手間くらいはかけても良いのでは?と思えるようになりました。

ルクエにはレシピ本も付属しているので、簡単に作れる料理はないか探しました。しかし見たところ私からすればどれも手の込んだ料理で、私には敷居が高すぎました。シリコンスチーマーは手軽にできるのが売りなので、もっと楽なメニューがあっても良いのではないでしょうか?

このレシピ本で唯一私にもできそうだったのは「コンソメスープ」でした。このレシピをベースに自分流のズボラスープを作りました。ここでご紹介したいと思います。

味付けはコンソメだけではなく、ブイヨンやダシの素、ポン酢などを選択すればバリエーションができます。

スープの味付け
各種スープの素、ポン酢やめんつゆでも味付けできる

【材料】

  • 鶏胸肉 100 g (量はお好みに合わせて、一口サイズにカットする)
  • カット野菜 100 g
  • スープの素(各製品の適正量を参照)
  • 水 150 ml

上記以外の調味料は一切使いません。味の調整はスープの素の量で調節します。塩やコショウはスープの素に元々含まれているものを使います。あくまでも「味よりも命」です。足りなければお好みで味を調整してください。

シリコンスチーマーはレギュラーサイズを想定しています。ミニサイズのスチーマーを使ったり、水や肉の量を増やすと上記の分量では溢れてしまう可能性があるのでご注意ください。

【作り方】

  1. シリコンスチーマーの底にカット野菜入れる(底が隠れるように均等に)
  2. スープの素を入れる(固形・粉末・ゼリータイプの場合)
  3. カットした鶏胸肉を野菜の上にのせる
  4. 水を加える
  5. 電子レンジで過熱する (550 ワットで 5 分から 6 分)
    注意:スチーマーをレンジの中央に置いたか確認してください。回転中にスチーマーがレンジの壁に当たり、蓋が外れたりスチーマーがゆがんで中身が吹きこぼれる可能性があります
  6. レンジから取り出し、鶏肉が加熱されているか確認する(赤みが消えていること)
    やけどに注意!シリコンスチーマーは柔らかいので、持った時にスチーマーがゆがんで汁がこぼれる可能性があります。私はそれで指をやけどしました。
  7. ポン酢やめんつゆなどをスープにする場合はこのタイミングで入れる
自作スープ
シリコンスチーマーで加熱後のズボラスープ(写真は前回掲載したものと同じ)

できたては器によそるか、そのまま食べることもできます。私もそのまま食べるケースの方が多いです。そのときはフォークでシリコンを傷つけないように意識して食べています。

こうして 1 日 2 食の栄養補給を 8 週間続けました。その実感や私の体験談については前回の記事をご参照いただければと思います。

関連記事:脳疲労と心臓発作の再発を防止するためにやってみたこと

まとめ

ここまでご紹介してように、お恥ずかしいくらい料理とは言えないものを紹介させていただきました。こんな料理であっても私の身体は改善の方向に向かいました。大切なことは継続です。ご参考になれば嬉しいです。

8週間経過後は鶏胸肉の摂取回数を減らしましたが、引き続きシリコンスチーマーを使って鶏胸肉料理を食べています。

この記事の内容をまとめましょう。

  1. 脳疲労には鶏胸肉の効率的な摂取を考えよう(ささみやもも肉ではない)。
  2. 鶏胸肉を 1 日 100 g, 3 食のうちどこか 1 食で食べる習慣をつけよう。
  3. 調理済みの食品であれば、チキンカツ、棒棒鶏、ナゲット、サラダチキンを使う。
  4. 鶏肉(地鶏)の専門レストランや居酒屋で食事をするのも気分転換になる。
  5. レトルトやインスタント食品に鶏胸肉を「トッピング」することでメニューのバリエーションが増える。
  6. シリコンスチーマーでスープを作るのも手軽でヘルシーな一品となる。

今回利用したシリコンスチーマーは、フライパンや鍋を使うよりも手軽に料理ができます。これまで料理をしてこなかった私には助かりました。

購入直後と普段の利用後に食器と同じように洗剤で洗えば繰り返し使うことができます。普段からよく料理されるユーザーさんの一部からは、シリコンのにおいが気になるというコメントもあります。私が実際に使ってみて、異臭を感じたことはありませんでした。

ご利用の際は電子レンジのテーブルサイズをご確認ください。スチーマーが大きすぎるとレンジ内で回転できず吹きこぼれ等が発生します。