ネイティブに添削されてわかった英文履歴書の書き方とビフォーアフター

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私が海外就職で利用した英語の履歴書(レジュメ/CV)をネイティブに添削してもらえる機会がありました。この記事では私のレジュメの添削結果を公開し、ネイティブによる履歴書の見方や書き方をシェアできればと思います。

今回添削してくれたのはイギリス人で、人材紹介系の仕事も経験があるとのことです。あくまでも一人のレビュアーとしての意見にはなりますが、参考になれば嬉しいです。

添削された後の修正版英文履歴書は下記リンクよりダウンロードできます。ご自身の職務経験に合わせて修正し、転職や海外就職活動にご利用ください。

ダウンロード:hr_resume_reviewed.docx (32kB)

ベースとなった英文履歴書の解説については、下記の記事を併せてご覧ください。

元記事(関連記事):英文履歴書・職務経歴書の書き方と海外就職できた実例

冒頭部分の指摘

見慣れない書き方をしている

添削時にもらったレビュアーのコメントは引用という形でご紹介します。どのコメントも生きた情報だと思うので、すべて原文のまま掲載させていただきます。

This CV is quite different to the types of CV that I usually see because of the skills area but I hope that your friend is not offended if I make a few suggestions.

和訳例:このCVは普段私(レビュアー)が見るタイプとは、スキルの部分が原因でかなり異なります。しかし、私がいくつか提案をしたとしても、あなたの友人(私のこと)が傷つかないことを願います。

技術系の履歴書ということでスキルを簡潔にアピールしたつもりですが、見慣れないものと言われてしまいました。

レビュアーが指摘したスキル表(画像は前回記事より)

ただし、表でスキルをアピールすること自体は問題ではありませんでした。この指摘はあくまでもスキルを表にまとめたという「書式」が他と違うそうです。実際には私のスキルを“highly qualified (高スキル)”と評価していただくことはできました。

そのため、スキルを表にまとめてアピールしても問題なさそうです。後述しますが、獲得したスキルについては職務経歴の部分でも繰り返してアピールすべきです。

内容を詰め込みすぎている

次にこのような指摘を受けました。

The layout feels slightly cramped. Try also to use the white space at the bottom of each page or at least make sure that the white space at top and bottom of each page is balanced.

和訳例:レイアウトはやや窮屈に感じます。各ページの下部にある余白を使用するか、少なくとも各ページの上部と下部の空白でバランスがとれていることを確認してください。

余白については改めて確認しましたが、上下とも同じスペース(25.4mm)でした。推測ですが、右上のページ番号でバランスが崩れているか、本文の行間が狭い可能性もあります。文字は11ポイントとしているため、読めないほど小さい字ということはないはずです。

上記のスペースの問題のほか、内容を詰め込みすぎているという指摘かもしれません。添削依頼時に提出した状態の履歴書でもかなりポイントを絞ってアピールしたのですが、それでも言われてしまいました。

日本で働くとたくさんの業務を抱えるため、まとめるのがどうしても難しくなります。2ページに詰め込んだ結果なので、当然の指摘でしょう。ページ数については、多すぎるといった指摘はありませんでした。

後述しますが、どうやらレビュアーは「何を業務としてやったか」ではなく「どんなスキルを持っていて、どのような業績を出したか」という視点で見ていたようです。私が頭でわかっていてもなかなか踏み込めない指摘です。

プロフィールは採用担当者に続きを読んでもらうための最重要部分

プロフィールとSUMMARY(サマリー)の部分についても貴重な指摘をいただきました。この部分の役割についてこのような解説をいただきました。

In the profile you should describe yourself using the same or similar title to the job you are applying for and your experience in the sector. Follow with a few sentences (about 3 to 5) that shows what you have to offer in terms of key skills and experience. This is the most important section of your CV that should encourage your potential employer to keep reading.

和訳例:プロフィールでは、応募している業界の仕事と同じタイトルかまたは類似のタイトルを使用し、かつあなたの経験を使って、自分自身について説明する必要があります。キーとなるスキルと経験という観点からいくつかの文(約3~5文)で(あなた自身を)提供しなければいけません。このセクションは、潜在的な雇用主(採用担当者)があなたのCVの続きを読んでもらうために最も重要な部分です。

そして、私の書いたリストについてはこのようなアドバイスをいただきました。

It might be worth including some more action words in this section – for example ‘improved, negotiated, managed’ etc.

和訳例: このセクションではアクションワード「改善した(improved)、交渉した(negotiated)、マネジメントした(managed)など」を使うと良いかもしれません。

さて困りました。私が初めて作った英文履歴書のテンプレートでは「この部分では動詞は使わない」と教わったので、異なる見解となりました。元々のテンプレートはアメリカで使われていたものなので、決して誤りということではないはずです。そのため、どちらの見解が正しいのかはこのレビューだけでは判断できません。

ただ一つ言えることがあります。レビューの指摘どおり「採用担当者に続きを読んでもらうための最重要ポイント」であるならば、この履歴書を使って外資系企業で不採用になったことも理解できます。私がこの履歴書で外資系企業に応募した際「続きを読む必要はない」と判断されたかもしれません。

もしそうだとしたら、動詞を使って強くアピールした方が良いはずです。もっと早く知りたい情報でした。

後でも出てきますが、英文履歴書では私が想像していた以上に強く自己アピールする必要がありそうです。ということで、このレビュアーの指摘通り動詞を使った方が良いのでは?というのが私の考えです。

指摘内容をベースに修正したらシャープな感じになった

以上のコメントから、冒頭部分をこのように直しました。

冒頭部分の修正(上:添削依頼時、下:添削後)

SUMMARYというラベルについては、CORE COMPETENCIES(中核となる能力、業績達成能力)という表現に変更しました。これは、あるネイティブCEOのCVに書かれていた表現を真似しました。強いアピールをするという観点から、こちらの方が良いと判断しました。

箇条書きの部分はもっと細かく、動詞を使ったアピールとしました。確かに、添削前よりも鋭く専門性をアピールできている感じがします。

このほか、電話番号とメールアドレスは2行にするという指摘もありました。これは私が内容を詰め込んだ結果、1行でも節約しようとやってしまったものです。正しい指摘なので修正しました。

OBJECTIVE(希望するポジションや、やりたいことを記載する項目)は削除した状態で添削をお願いしました。レビュアーからは何も指摘はなかったため、無くても問題いでしょう。

職務経歴部分の指摘

書かなければいけない項目

次に職務経験(professional experience)の部分です。まず、レビュアーから教えていただいた基本的なルールを紹介します。

When listing each position of employment, state your job title, the employer, the dates you worked and a line that summarises the role. Then bullet point your key responsibilities, skills and achievements, and bolster each point with powerful verbs and figures to support each claim and showcase your impact.

和訳例:各職歴(position of employment)をリストにするときは、下記の項目を明記します。

  • ジョブタイトル
  • 雇用主(会社名)
  • 働いた期間
  • 任務(role)を要約した行

その後、下記の「キーとなる」内容を箇条書きにします。

  • (責任のある)任務
  • スキル
  • 業績

そして、強い意味の動詞や数字(figure)を使って箇条書き(showcase)のアピールを裏付け(bolster)ます。

この文を読むと、相当力強いアピールをしないといけないのかもしれません。

私は海外就職こそ実現したものの、外資系会社の内定をいただいた経験はありません。やはり前回作成した履歴書ではアピール不足だったのかもしれません。

この指摘から、書き直してみました。

職務経歴の修正例(上:添削依頼時、下:添削後)

レビュアーの指摘通り、ジョブタイトル、雇用主、働いた期間を順番に書きました。その下は「どのような会社か」ではなく「主に自分は何をしたか」に直しました。

確かに、私個人の感覚では修正後の方がうまくアピールできていると思います。もっと早く知りたかったですね。

残りの箇条書き部分については、次節以降で解説します。

マネジメントスキルがうまく伝わらなかった

職務経験の箇条書きで指摘された内容があります。

チームリーダーとしてのマネジメント経験をアピールするため、“Managed production engineering team (consisted of Singaporean, Malaysian and Chinese) in schedule, document checking and progress of each work.”
と書きました。この部分に対して以下の指摘がありました。

How many were in the team? This doesn’t demonstrate your management skills.

和訳例:チームは何人でしたか?この記述ではマネジメントスキルの証明にはなりません。

確かにこの文にはメンバーの国籍は書かれていますが、人数は書かれていません。しかし、ジョブタイトルの所で5人と書きアピールはしていました。この部分は読まれなかったか、見つけられなかったのかもしれません。

ひとつ前に、ジョブタイトルを先頭に書くという指摘がありました。私はそれを知らず、添削前の書類では見づらい位置にジョブタイトルを書いてしまいました。このような書式の違いにより、読まれなかった(伝わらなかった)のでしょう。なぜなら、今回添削してもらった後に私自身が履歴書を見直した際、あるスペルに間違があることに気が付きました。

×Team Reader of 5 members (5人のチームを読む人?)
○Team Leader of 5 members

基本的なスペルミスなどやってはいけないはずです。このスペルミスはたまたま見つからなかったのか、あえて指摘しなかったのかはわかりません。ただ日本語の履歴書でも漢字の間違いがあれば書類審査で不利になるように、スペルミスには注意しましょう。

やはり添削前の書類はネイティブにとって見づらい表現だったのでしょう。

アピールポイントを取捨選択

さらに、箇条書きの部分にも指摘がありました。

At the moment I think the professional experience section is perhaps too detailed. Would it be possible to pick out some key skills and importantly key achievements?

和訳例:現時点では、この職務経験は細かく書きすぎていると(レビュアーは)考えます。重要なスキルや成果を選び出すことは可能でしょうか?(1文目のperhapsは丁寧な助言として使っている)

私はマネジメントの職を希望していましたが、スペシャリストとしての可能性も残しておけるように専門的な内容も書きました。日本の会社では色々なことを経験するため、私自身ポイントを絞り込めていませんでした。

私は以前の記事でこのように書きました「カレーを食べたい人にラーメンを勧めていないか?」。求人票で求められている内容を応募書類に書くべきと自分では解説していたのに、同じことをレビュアーに指摘されてしまいました。お恥ずかしいですが、私の失敗がお役に立てれば嬉しいです。

関連記事:転職活動で不採用が続くときのアドバイス(2/2)応募書類の改善(雇用主の求めている情報を書類に書くか、こまめに修正すべきというおはなし)

スキル表は資格よりも専門性をアピール

スキル表はエンジニアにとって何ができるかを簡潔にアピールできるので入れるべき、というのが私の考えです。しかし冒頭でもお話ししたように、レビュアーにとっては見慣れないものだったようです。

と言いつつも、レビュアーはこの表から私の持つスキル自体は評価してくれたようでした。次のコメントをご紹介しましょう。

The skills section is obviously really important for the type of role that he is looking at but I would be inclined to put it on page 2, probably after the professional experience.

和訳例:スキルセクションは彼(私)が探している仕事(role)のタイプにとっては明らかに実際には重要です。ただし、この表は2ページ目、おそらく職務経歴の後に入れる傾向にあるだろうと思います。

このコメントから推測するに、レビュアーは以前にもスキル表入りの履歴書を見たことは過去にあるかもしれません。ただ2ページ目にスキル表を入れる方が前例的に自然ということなのでしょうか。

これは受け取り方の問題だとは思いますが、ここではレビュアーの指摘を受け入れて2ページ目に移動しました。修正後のスキル表は下図のようになります。

スキル表の修正後

そしてスキル表の詳細についても2点コメントをいただきました。最初のコメントです。

I would assume that most people can use MS office, particularly given your technical background so you can probably leave this out.

和訳例: ほとんどの人がMS officeを使えると思われ、特にあなた(私)の技術的なバックグラウンドを持っていれば当然できると考えるでしょう。したがってこのスキル表からMS officeは削除することができます。

レビュアーはこの表に出てくる専門スキルのほとんどを知らないでしょう。しかし、これだけ列挙していればテクニカルな知識は豊富なのだろうと判断したのでしょう。だからこそ、わざわざMS Officeをアピールする必要がないのでは?という指摘だと受け止めました。

この点を指摘してくれてむしろホッとします。私はどこまで細かくスキルを書けば良いのか判断できていませんでした。これで堂々とMS officeは削除できます。

もう一つの指摘は、情報処理技術者と運転免許の部分について“Not sure that this is necessary given your experience”というコメントでした。英文履歴書の書き方で取り上げた際にも「日本国内の資格は海外ではアピールにはならないかも」と懸念していましたが、やはりアピールにはならなさそうです。

確かに情報処理技術者試験はあくまでも日本国内向けの試験ですし、職務経験があればわざわざアピールする必要はないでしょう。運転免許も専門性のアピールではないのでこの履歴書では不要でしょう。どちらも削除しました。

大学院での研究内容はアカデミックポストの応募でなければ不要

この部分は英文履歴書を作成したときにも迷った部分です。案の定以下の指摘を受けました。

While your educational background is important, I think it is important to show a potential employer how you have used this in your professional experience (unless you are applying for an academic role).

和訳例:教育的な背景は大切ですが、(大学院での経歴が)あなたの職歴にどう活かしたのか、採用担当者(potential employer)に示すのが重要だと考えます(アカデミックな仕事に応募しているのではない限り)。

レビュアーにはこの部分が何をアピールしたいのかがわからない、学歴部分と重複していないか?と言われてしまいました。特に論文による業績アピールは、アカデミックなポストに応募するのではない限り不要でしょう。

研究職(大学か研究所)に応募しない限りこの部分はごっそり取った方が良いですね。読み手に混乱を与えるだけのようです。

大学院の研究活動は応募先によって入れるか入れないか決める

先ほどのカレーとラーメンの指摘の通り、私自身がうまくアピールポイントを絞れていなかったことになります。お恥ずかしい限りです。

学歴部分には学位名と専攻を明記する

最後に学歴の部分です。このような指摘を受けました。

May be worth inserting your degree classification.

和訳例:学位の種別(classification)を入れた方が良い(価値がある)でしょう。

ここで言う種別とは、専攻(major)のことです。例えばBachelor of Engineeringは工学士という意味ですが、専攻名は含まれていません。機械工学なのか、電気電子工学なのか、航空宇宙工学なのか、情報工学なのか、この情報があれば採用側は応募者の教育的なバックグラウンド(educational background)が伝わるとレビュアーは指摘したのです。

これは重要な指摘です。会社の応募要項では「大学での専攻が○○であること」という条件を満たさないと書類審査に通らないケースがあります。また、国によっては就労ビザを申請するときに「業務内容と大学の専攻が違う」という理由でビザが出ないケースがあるようです(私はこの話を聞いただけで、身近に該当した人はいません)。

学歴の修正例(上:添削依頼時、下:添削後)

元の履歴書で専攻を書かなかったのは、単純に卒業証明書(修了証明書)に書かれていなかったからです。虚偽の記載を疑われたくありませんでした。修正版には括弧書きで(Computer Science)と追加しました。これなら証明書の内容を補足したことになるので問題ないのではないでしょうか。

日本の大学の専攻名には問題もあります。私が大学院生の頃から「○○創成工学」といった専攻名を付けた大学が増えています。しかし創成工学を直訳して“Creation Engineering”と訳しても、外国人には伝わりません。そんな学科は海外の大学にはないからです(少なくとも私も聞いたことはありません)。この場合は最も近い専攻名に自分でアレンジするしかありません。

虚偽の記載にならない範囲で追加情報として専攻を書きましょう。

まとめ

私にはかなり辛辣なコメントでしたが、しかし細かく見ていただけました。レビュアーさんにはお礼をしましたが、改めてこの場で感謝申し上げます。

私が初めて海外就職した時にこの履歴書を準備してから、ここまでの指摘を受けたことはありませんでした。もっと早い段階でこのアドバイスをもらっていれば、もっと多くの会社での面接機会をもらえたかもしれません。

以上、ポイントをおさらいしましょう。

  • 採用担当者に続きを読んでもらうためには冒頭部分のアピールが最も重要である。
  • 「何をしたか」ではなく「どのようなスキルを身につけたか、どのような実績を上げたか」をアピールする。
  • アピールには意味の強い動詞や数字を使おう。
  • 日本国内の資格類はアピールにはならない。
  • 会社員か、アカデミックポストなのか、応募先によって大学院の内容は取捨選択する。
  • 学歴には学位だけでなく専攻名も入れよう。

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