ベルギーの公共交通会社De Lijnの定期券の購入方法

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ベルギーに引っ越す際、現地で車を運転することを想定して国際免許証を日本で取得してきました。しかし日本とは違って左ハンドルですし、トラムの走る道路のルールなどに慣れないため自分で運転しないようにしています。

となると通勤や週末の移動は自転車か公共交通機関(タクシーを除く)となります。私の住む地域は自転車専用道路もあるので自転車は便利ですが、雨や雪の日はスリップして危険です。また、自転車は盗まれることや故障するリスク、タイヤの空気入れの規格が違ってタイヤをダメにする可能性もあります。そのため、自転車は購入せず公共交通機関を使っています。

この記事ではベルギーでメジャーなバス・トラムの運営会社であるDe Lijnで定期券を購入した際の情報をシェアさせていただきます。

外部リンク:De Lijn公式サイト(英語)

バス・トラムの利用方法と料金

乗車方法はバス・トラムとも同じです。基本的に乗車時の支払いは現金ではなく、あらかじめ切符を購入します。車内でも購入できますが、自販機があるのでそちらで先に購入すれば問題ありません。

自動券売機

車内には黄色いカードリーダーがありますので、乗車時のみカードリーダーにチケットを通します。

トラムに設置されているカードリーダー

ちなみに、チケットを機械に通した時刻から1時間まではバス・トラム共通で乗り放題です。ちょっとした買い物で行って帰ってくる程度の移動であれば1回1時間の利用で往復できます。

自動券売機のメイン画面

1日券やグループチケットもありますが、それらは観光での利用を想定したものです。私の様に毎日の生活で使うには決してお得ではありません。参考まで、チケットにはこのようなラインナップがあります。

  • 1回券(スタンダードチケット):3ユーロ
  • スマホSMSによる1回券:2.15ユーロ
  • 1日券:6ユーロ

どれもいい値段です。そこでLijn Kaartという10回券の登場です。Lijn Kaartは1枚15ユーロ、10回まで乗車することができます。そのため、1回あたり1.5ユーロとスタンダードチケットよりお得になります。

Lijn Kaartという10回券(左が表面、右の裏面に利用履歴が印字される)

このカードを機械に通すと、裏面右側の残高が更新されます。購入直後は15ユーロ分が有効ですが、1回機械に通すごとに1.5ユーロ分が引かれて最終的には0ユーロとなり無効となります。最初の印字から1時間以内なら、次に乗車したときは前回の記録がもう一度印字されます。

このカードを通勤に使うと、月曜日から金曜日までの5日間の往復で1枚(10回)を使い切ることになります。月に4週間とすると、このカードは4枚(15ユーロ×4週=60ユーロ/月)必要になります。平日だけでなく週末の移動も考慮すると60ユーロを超えますので、このカードを使ってもまだ金銭負担は大きいですね。

Omnipasという定期券がある

会社員として働く場合、交通費の補助はあります。ただし、全額負担ではないので60ユーロが補助されることはありません。そのため少しでも安く済ませる方法を検討する必要があります。

De Lijnのホームページで探したところ、Omnipasという定期券があることがわかりました。

このOmnipasの価格は下記の様になります。

有効期間購入価格1ヶ月当たりの価格Lijn Kaart枚数換算
1ヶ月€47.50€47.503.17枚分
3ヶ月€117.00€39.002.6枚分
12ヶ月€306.00€25.501.7枚分

【補足】初回購入時は上記の購入価格に顔写真入り電子カード発行料5ユーロがプラスされる。つまり12ヶ月分の定期券を申し込む場合、306+5=311ユーロが初回は請求される

※2018.05.19追記:定期券の価格は値上がりし、€48/12ヶ月、€120/3ヶ月、€314/12ヶ月となりました。

引用元(外部リンク):Omnipas – De Lijn(英語によるOmnipasの解説)

12ヶ月分の場合、306ユーロを一度に支払う必要はあります。しかし、306ユーロを12で割れば、1ヶ月当たりの支払いは25.5ユーロになります。これはLijn Kaart 1.7枚分の料金で、しかも実際は乗り放題となります。これなら毎回10回券を買う必要はなく十分に元は取れます。

従って、私はこのOmnipasの購入が最もコスパが良いと判断しました。

申し込み用紙の記入方法

申し込みはオンラインや郵送でもできるようですが、サイトの情報をきちんと確認するため店頭申し込みとしました(後述)。

申し込み用紙はDe Lijnのサイトからダウンロードできます。記入方法をまとめました。

申し込み用紙の記入方法

外部リンク:Aanvraag van een Omnipas (申し込み用紙のPDF)

記入内容は難しくないので、注意点だけ挙げます。

  • 記入はアルファベットの大文字とする
  • プロモーションの欄は「受け取らない場合」にチェックを入れる
  • 利用開始日は申込日の100日先まで指定可能

窓口でIDカードか仮IDの提示が必要

記入した申込書をLijn Winkelというチケットカウンターに持っていき申し込みます。お近くの窓口をお探しください。

Lijn Winkel(ゲント駅前)
Lijn Winkel(ゲント旧市街)

観光地などは土日も窓口を営業しています。ただ夕方は閉まるのが早いので、私は平日の朝8時ごろ、出社前に通勤がてら窓口に行きました。

私の行ったタイミングは運よく誰もいなく、待ち時間なしでした。持参した申し込み用紙を窓口の人に見せて「Omnipasの申し込みは可能か?」と尋ねたら快く受け付けてくれました。

申し込み用紙に記載した内容を端末に入力し、「ベルギーのIDカードはありますか?」と聞かれたので、仮に発行されていた顔写真入りの滞在許可証(ID番号入りレター)でも良いか?と質問。「問題ない」という返答だったので窓口の人に渡すと、両面テープで貼られた顔写真をスキャナで取り込みました。発行されるカードには顔も印刷されます。不正使用防止(他人に使わせない)のためでしょう。

注意:Omnipasには顔写真の無いタイプも実際にあります。これがIDカードの無い人向けのサービスなのかは未確認です。顔写真入りのカードはいわゆるクレジットカードサイズですが、写真無しはもっと大きい紙のカードになります。

代金も支払い(デビットカードか現金)、手続きが終わったところで「カードは約2週間で自宅に郵送される」とのことでした。そして無事申し込みは完了しました。

顔写真入りカードは郵送で届く

実際には申し込みをした翌週に届きました。スキャナで顔画像を取り込んだ割には顔が全体的に暗く「これでよいのか?」という感じです。また、滞在許可証よりも早く来たので「もうこのカードが身分証明書でもいいのでは?」とも思ってしまいました。

このカードはMOBIB(SUICAのベルギー版)も兼ねています。乗車時は最初に説明した印字式のカードリーダーではなく、タッチ式の機械で記録を取ります。

De Lijnはベルギー国内のかなりのエリアをカバーしています。そのためDe LijnとMOBIBが兼用であるこのカードあれば、ベルギー国内の公共交通機関の利用はかなりカバーできますね。

まとめ

今まで経験した役所手続きやインターネット契約の大変さからすると、この申し込みはとても簡単でした。ただID番号入りの仮のレターで申し込めるかわからなかったため、やはり足を運んで確認して正解でした。

では、De Lijnの利用のコツをまとめましょう。

  • チケットは事前購入か車内で購入
  • 標準のチケットは乗車開始から1時間まで何度でも乗車可能
  • チケットはDe Lijn運航のバス・トラムが共通で利用可能
  • 観光であれば1日券や3日券、通勤なら定期のOmnipasがお得
  • 顔写真入りOmnipasの申し込みには滞在許可証が必要(顔写真入りの仮レター可)

※この内容は2017年9月現在の情報です。

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