海外就職で失敗しないための雇用契約書チェックリスト
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内定が出たら雇用契約書を読んでからサインしよう
面接を経て採用が決まると、雇用契約の話になるのは日本でも海外就職でも同じです。ただ海外就職では雇用契約が明確でないためにトラブルになるケースがあります。実際に聞いた話では、雇用契約がそもそもないなどを理由に不当な労働を強いられているといったことがあります。
この記事では採用が決まった後、雇用契約を結ぶ際のチェックリストを作成しました。各項目はチェックボックス風にしましたので、印刷したりスクリーンショットをとってお使いいただけます。
会社から通知書 (offer letter/appointment letter) が送られてくるので確認のうえサインし、会社に渡します。海外就職では通常電子メールでのやりとりになります。PDFでもらった通知書を印刷・サインして、再度スキャナで取り込み会社に返信します。
ただ会社により、採用通知書と雇用契約書が分かれている場合と、採用通知書が雇用契約書とかねている場合があります。そのため、必ず内容の確認をした上でサインしましょう。後で「聞いてない」では済みません。
最も重要な項目
下記の項目は雇用契約のうち、一番重要な項目です。必ず内容をチェックし、確認漏れのないようにましょう。
- ビザ・労働許可・滞在許可取得の流れ(会社でサポートあるか要確認)
- 雇用形態(特に正規雇用かどうか)
- 業務内容(面接で確認済みのはず)
- 勤務時間(月から金の何時から何時、またはフレキシブルか)
- 給与(月給もしくは年収での税込み額)
- 医療費の会社/個人負担の有無(保険制度はどうなっているか?)
- 交通費支給の有無(シンガポールでは通常支給なし)
- 会社から支給されるもの(ユニフォームや携帯電話、家賃補助など)
- 試用期間(シンガポールでは半年、ベルギーでは1年など様々)
- 有休ほか休暇日数と申請方法(シンガポールではChild Care Leave, Medical Leave, Family Care leaveなど種類が多い)
- どうしても病欠などで出勤できない場合の連絡方法(一方的な休みはペナルティ対象になることも)
必須ではないが確認した方がいい項目
前のリストほど重要ではありませんが、合わせて確認しておきたい項目です。
- 会社の規模(従業員数、日本人とローカルの割合、売り上げなど)
- 所属部署名
- ポジション名
- 渡航費・引っ越し費用はどちらが負担か(現地採用の場合基本的にはないが、場合によっては補助あり)
- 勤務先場所(住所がわかればGoogleマップで周辺を確認)
- 勤務先への行き方や通勤方法(自転車・バス・電車・自家用車可か?)
- 副業の可否(シンガポールでは競合しなければ可能)
- 退職の申し出は何日/何か月前か(シンガポールでは1ヶ月前もしくは2ヶ月前、ベルギーでは3ヶ月前)
現地での税金や生活など
これらの内容は実際には雇用契約書で確認する項目ではありません。ただ契約後に安心して働けるように、確認しておくことをおすすめします。
- 現地の治安
- 外国人差別(日本人もしくはアジア人)はあるか
- 役所での対応はどうか(英語は通じるか)
- 日常生活で英語は通じるか
- 物価(家賃の相場・スーパーの情報・消費税VATのしくみ)
- 所得税・社会保障の有無や計算方法
- 所得申告の方法(国によっては自分で申請なのでサポートはあるか)