RYU×RYUフェスタ2018で沖縄の学生さんに海外就職のアドバイス

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沖縄県最大級の留学・海外情報イベント『RYU×RYUフェスタ2018 ~世界と私がつながる日~』にベルギーから参加しました。この記事はイベントレポートとして、『海外就職のトリセツ』初の海外就職サポート活動を報告させていただきます。

開催の経緯

イベント開催に込められた熱意

RYU×RYUフェスタ(リュウリュウフェスタ、略してRyuフェス)は、実行委員長である平良美奈子さん(私とはシンガポールで知り合ったご縁です)の下、有志による実行委員会が「海外(留学)というものを高校生・大学生に知るきっかけを作りたい」という目的で開催したイベントです。

「RYU×RYU」には琉球と留学の「二つのRYU」を掛け合わせて「沖縄から世界へ!」という想いが込められています。実行委員長自らの海外体験から、「若い人たちが海外で沢山の経験をして帰ってきて、将来的に沖縄を変えてほしい」という長期的視野がイベント開催の動機となっています。

平良さんが描いたイラスト(本人の了承を得て掲載)

人材育成にて海外経験は貴重な財産になります。ただ、今の沖縄には「海外に興味関心はあるけど、語学力や経済的な理由で留学を諦めている学生が多い」という現状があります(企画書より)。「どのような奨学金制度があるのか」、「自分にはどの支援が適しているのか」、「本当に自分でもできるのか」を判断するための情報を学生が入手できていません。

留学をサポートしている団体側と、留学したい学生側で情報を共有するには、既存のメディアによる情報発信では不十分でした。この問題を改善するためには「情報共有の場」が必要、という理由からイベントが企画されました。

第1回開催での反響

第1回は2017年3月に開催されました。会場には全31のブースがあり、海外体験談が聞けるブース、留学向け奨学金の制度を知ることのできるブース、語学学校の体験レッスン、多国籍屋台村、その他企業ブースなど、海外を知るための情報が提供されたそうです(私は参加しなかったため、記事末の参考リンクを参照させていただきました)。

開催当日の来場者は1,000人を超え、しかもその約8割が高校生と大学生だったとのことです。平良さんの企画通り、多くの若い人たちに情報を提供することができました。しかもアンケートでは90%以上の満足度だったそうです。第1回開催時からローカルのテレビや新聞、ラジオなどメディアでも取り上げられ、沖縄での海外(留学)の認知度は高まっているようです。

このときはクラウドファンディングで資金も集め、160万円以上を調達しました(私も少しだけ寄付させていただきました)。

今回の内容

イベント概要

今回(第2回)は以下の内容で開催しました。

  • 日 時:2018年1月27日(土) 11:00~18:00
  • 場 所:沖縄コンベンションセンター 展示場 http://www.oki-conven.jp/
  • 入場券:【前売】学生1,000円、大人1,500円、【当日】学生1,500円、大人2,000円
  • 運営:RYU×RYUフェスタ実行委員会
  • 特別協力:アールスターインターナショナル https://pochi-ryu.com/
  • 後援:沖縄県教育委員会、宜野湾市、JOCA(公益社団法人青年海外協力協会)、琉球新報、沖縄タイムス、琉球放送、ラジオ沖縄、琉球大学、沖縄女子短期大学、名桜大学、沖縄キリスト教学院大学、沖縄キリスト教短期大学(順不同)
  • RYU×RYUフェスタ 2018第2回公式ウェブサイト: https://ryuryufesta.github.io/
ポスター
会場内プログラム

今回は前回よりもパワーアップし、全46のブースが集まりました。

出展ブース(公式情報を一部引用):

  • 多国籍屋台村…海外を知る第一歩として、まずはその国の食事から!韓国、インド、タイ、アルゼンチン、中国、メキシコ、トルコの全7か国の料理屋さんが出店(購入した入場チケットは1000円分の金券として使える)。
  • 海外経験者ブース…芸術やインターンシップ、起業に旅、ワーキングホリデーや留学など様々な海外体験をした人の話を直接聞けるブース。
  • 留学支援ブース…沖縄県内外の留学サポート情報(奨学金制度)が聞けるブース。沖縄県内の自治体が独自で実施している留学支援プログラムから、文部科学省主催の「トビタテ!留学JAPAN」プログラムを担当者が直接情報提供。
  • 県内学校ブース…沖縄県内の大学で実施している海外支援プログラムが聞けるブース。
  • 国外語学学校ブース…語学学校のカリキュラムが聞けるブースで、体験講座もある。
  • キャリア・海外ツアーブース…「海外経験を活かしたキャリアって?」「スポーツで留学ってできるのかな」そんな疑問に答えるブース。
  • ワールドバザーブース…海外に行った人たちが、現地で買ってきたものを販売。その国の物を触れてみることで海外を知ってみよう!

メインステージで講演

今回、私はメインステージで講演させていただく大役をお受けすることになりました。

メインステージ(講演前に行われたエイサーのパフォーマンス)

若い人たちへのメッセージとして何を伝えるべきか、自分なら何を伝えることができるか、を検討した結果「海外就職で働くというチャレンジ」という講演タイトルにしました。

お話ししたいことはたくさんありましたが、時間が限られていたためこの3点にポイントを絞りました。

  • なぜ私は海外就職をしたのか?私の海外との縁、挫折と再チャレンジ
  • 海外生活して経験したメリット/デメリット、日本と海外での働き方の違い
  • どうすれば海外就職できるのか?海外就職のハードルは下がっている

実際に講演に使用したスライドも公開させていただきます。

メインステージには約70席が用意されて、ほぼ満員となりました。ありがとうございました。プレゼンのメッセージとして「若い人たちには興味を持ったことにもっと色々チャレンジしてみてほしい」とお話ししました。

プレゼンのあとには質疑応答の時間もあったため、来場者様の質問にもお答えしました。大まかにこのようなやり取りをしました。

Q:講演者自身は今後のキャリアをどうしようとお考えですか?
A:今は特に考えていません。半年先の将来も読めない時代なので、状況の変化に合わせて臨機応変に対応していこうと考えています。

Q:海外就職で内定をもらうために役立ったアドバイスはありますか?
A:難しい質問ですね。たくさん応募することでしょうか。海外就職は日本国内の就活とやることは同じなので、日本の就活のテクニックも使えます。

Q:私はソフトウェアエンジニアです。フリーランスが海外で働きやすい業種はIT以外にありますか?
A:他業種のことは詳しく知りませんが、例えばお店を出すのに許可が必要など色々規制があります。そういう意味ではパソコン一つでできるソフトウェアエンジニアやウェブデザイナーなどの方がフリーランスとして仕事はしやすいでしょう。

講演後は来場者様から拍手をいただきました。講演の内容が少しでもお役に立てれば幸いです。

講演後は独自ブースで個別相談

最初は講演だけの予定でしたが、私の方から無理をお願いして私のブースも用意していただきました。講演後、もっと知りたい人や講演の場では質問しにくかった人にも情報を提供したいと思い、閉会時間までできるだけ対応させていただきました。

私のために用意していただいたブース(準備中に撮影)

イベント閉会まで5組の方に対応させていただきました。実際に質問しに来てくれた方々はみな熱心に私の話を聞いてくれました。しっかりメモしながら質問をしてくれたり、親子で話をしていただいたり、「義務教育レベルから海外に意識を向けてもらえるように生徒を指導したい」と熱く私に語ってくれたり、大変貴重な時間を過ごさせていただきました。

一人でも多くの方へ今後もお力になれればと考えています。

私の感想と今後について

ただし、留学のイベントだけあって、私のブースよりも留学やワーキングホリデーを経験した人たちのブースの方がにぎわっていました。私のように海外でガッツリ働いている経験者の個別のお話しは、このイベントではまだ早かったかもしれません。

このイベントの目的は多くの学生さんに「知るきっかけ」を提供することでした。人材育成の間口を広げる最初の一歩として、このイベントは成功に見えました。しかし、文部科学省が主催している「トビタテ!留学JAPAN」奨学金プログラムも2020年までと期間限定です。他の奨学金制度は今後も情報提供できるでしょうが、留学以外のアクションが次は求められるでしょう。

前回と今回のイベントをきっかけに留学を経験した人たちも、学校を卒業したら何らかの仕事を始めます。留学を経た後も、いずれはキャリアについて考えなければいけません。留学した人もただ留学してそれで終わりではなく、さらにその先のキャリアのことも並行して考えていただきたく思います。

もし今後も協力させていただくことがあれば、イベントそのものは継続して形を変えていく必要があるのでは、と考えています。例えば東京では定期的に転職フェスが開催されています。転職フェスの内容を盛り込んで「留学経験者と企業をマッチングさせる就活(転職)イベント」を開催するとか、今回のイベントの「留学:海外就職(ワーホリ)」の比率を変えるなどが考えられるでしょう。

イベントの継続は大変でしょうが、一時的なものではなく長期的に何らかの形で続けることが大切だと感じました。

私の経験はその時もっとお役に立てるかもしれません。私自身も長い目で活動してきたいと考えていますので、今後も引き続きよろしくお願いします。

まとめ

沖縄から世界へ、という熱意に、むしろ私の方がパワーをもらってしまいました。

私はどちらかといえば都市部の育ちです。そのため「私には実家はあるけど、故郷(ふるさと)はありません」と言うことがあります。私には故郷という感覚がよくわかりません。一方、沖縄で活動されているみんなは紛れも無く「沖縄という故郷」があるからこそ、これだけ真剣にイベント成功のために尽くせたのではないでしょうか。

閉会式にて、実行委員会には温かい拍手が送られた

生きていく上で避けて通れない「場所」、「時間」、「お金」という制約のうち、「場所」に関してはインターネットやSNS技術のおかげで制約がなくなっています。私がこのイベントのためにベルギーから沖縄まで行ったことも、場所という制約がなくなってきていることを示したかったからです。海外のハードルは今後もっと下がることでしょう。

ロボットやAI技術の発達により、これからの生き方はもっと多様になっていくでしょう。今は世界にもっと簡単につながれます。だからこそ人とのつながりもこれからはもっと重要になってくると考えています。それくらい大切な「絆」をこのイベントで痛感しました。

私は来年もベルギーにいるかはわかりませんが、どんな形であれ今後も協力させていただきます。今回は招待していただき、本当にありがとうございました。

今、沖縄が熱いです!

参考リンク(別ウィンドウで開きます)