DBSの銀行口座を解約したら残高の受け取りは赤字になったおはなし
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DBS の口座自体は一度開設したらシンガポール国外在住でも維持できるようです( DBS で発行したクレジットカードはシンガポール国内在住者のみ利用可能)。ただ一定の金額以上が口座にないと手数料を取られます。
私は先日クレジットカードのトラブルもあり口座を解約することにしました。この記事では私が口座解約した手順を整理しました。私の数少ないシンガポールとの接点がなくなるのはさびしいですが、これ以上トラブルの種を残しておきたくないのも本音でした。
口座を解約するには指定のフォームに記入して送るだけ
フォームをダウンロードする
先ほどの解説の通り海外在住者でも口座の維持はできるため、シンガポールを離れた後でも解約手続きができます。私の場合はベルギーから申請したことになります。
手順としては、口座解約のフォームを記入して DBS に郵送するだけです。ネットバンク用のパスワード生成器は返却不要です。 DBS のホームページからフォームをダウンロードして記入します。
外部リンク:DBS Bank Application Forms | DBS Singapore (各種申請書のあるページ)
このページの “Authorisation for Closure of Account” のリンクに PDF があります。今後リンク先が変わることも考慮して、 PDF の直リンクは避けました。お手数ですがこの部分をお探しください。
2022-10-02 追記:リンク先からオンライン申請ができるようになっています。
フォームの記入例
フォームをダウンロード後、印刷して下記の要領で記入します。
“(A) My Account Information” は解約したい口座の情報を記入します。口座番号、保有者の氏名、 ID 番号( NRIC かパスポート番号)を記入します。私はパスポート番号を記入しましたが問題ありませんでした。パスポート番号の場合は “P◯◯” とパスポート番号の先頭に P をつけましょう。右上のチェックボックス “Personal/Joint-alt/Joint-all” は “Personal” にチェックします。
“(B) My Mailing Address” は口座解約のやり取りをするための住所を記入します。銀行の説明では、新しい住所の場合は先にネットバンクで住所変更しておいてほしいとのことです。シンガポール国外でやり取りする場合も、先にネットバンク上で住所変更を申請して変更後の住所を記入します。私のケースでは、後ほど説明する小切手がこの欄に記入した住所(ベルギー)に送られてきました。
“(C) Payment Mode for Balance in Account To Be Closed” は残高の扱いをどうすべきか選択するところです。他の口座に移すか、電信で送金するかなどいくつか選択肢があります。私は残高が少ないのを把握していたので “No Need” と書きました。しかし実際には小切手がベルギーまで送られて来ました。この小切手の扱いについては後ほど説明します。
“(D) My/Our Other Banking Facilities Relating To The Account To Be Closed” はクレジットカードやネットバンクを他の口座とリンクしたい場合に記入します。私はシンガポールの銀行は DBS しか持っていなかったので空欄のまま出しました。
署名と日付は左下の欄一箇所に書きます。記入欄が二つあるのは Joint 口座で複数人が管理者の場合に、全員の署名をもらうために用意されたものです。今回は個人口座なので、右の方は空欄にします。
郵送はできれば追跡番号付きのサービスにする
記入したフォームは市販の封筒に入れ、国際郵便でシンガポールに郵送しました。送り先の住所はフォームに書かれている場所です(私の申請時は Bedok でしたが、今後住所変更される可能性を考慮してこのページでの記載は避けました)。丁寧な取引をする場合はフォームの他にカバーレターをつけると良いでしょう。
外部リンク:Letter to Close Bank Accounts: Free Template(銀行口座解約についてカバーレターの解説とサンプル)
念のため、郵送の際は追跡番号つきのサービスを利用されることをお勧めします(日本からの発送では EMS (国際スピード郵便)が適切です)。私の場合ベルギーからシンガポールの到着に約1ヶ月かかりました。紛失しても再度送ればいいだけの話ですが、二度手間になるのは私にはストレスなので追跡サービスで確実な手続きをとりました。
郵便が現地に到着から数日後、メールが届きネットバンクの利用が止まったとのことでした。確認のためネットバンクにログインを試みたところ「無効なアカウント」というエラーが表示されてログインできませんでした。
以上で口座解約の手続きは一通り完了したことになります。
残高は小切手で送られてきたが換金手数料の方が高かった
口座の解約メールが来てから数週間後、自宅のポストに不在通知が入っていました。郵便局で受け取るとシンガポールからでした。中には口座の残高分と同額の小切手が入っていました。
この小切手を銀行で現金にしようと思ったのですが、残高は39シンガポールドル、ユーロ換算で15.40でした(この金額は小切手に記載されていた)。
もしかしたら銀行の手数料の方が高くつくかもしれない?と思って最寄りのING銀行にメールで問い合わせをしました。返事はすぐに返ってきました。私は細かく質問したのですが、返事はこの一文でした。原文(英語)のまま引用します。
Indeed, cost will be higher… 9.68€ + 14€.
この 9.68 と 14 という数字がそれぞれどのような意味の手数料なのか、説明はありませんでした。ただ合計で 23.68 ユーロなので換金すると赤字です。
こうなることを想定していたので、問い合わせて正解でした。有効期限は半年ですが、このまま換金しないかもしれません。
まとめ
最近は格安国際送金サービスが口座機能も持ち始めたため、あえて海外の口座を維持するメリットも薄くなるでしょう(暗号通貨については未知数です)。
3 年弱にわたり利用したシンガポールの銀行も使わなくなり、いよいよシンガポールとの接点も(人とのつながりを除いて)無くなりました。自分にとってかけがえのないシンガポール生活だったことが、今回口座を解約して改めて感じました。
お金のトラブルを防ぐためにも、使わない口座はできるだけ整理されることをお勧めします。
この記事をまとめましょう。
- 口座を解約するには指定の解約フォームに記入して郵送する。
- 国際郵便で紛失を避けたければ追跡番号付きのサービスを利用する
- 残高が小切手で送られてきた場合は換金手数料に注意する
※この記事の内容は 2018 年 4 月時点の情報です。