ベルギーで本格的なタピオカミルクティーが飲めて最高な件
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私はベルギー在住ですがアジアと縁がありタピオカミルクティーが大好きです。
日本ではタピオカが何度もブームになっては忘れられてしまいます。タピオカミルクティーに対してこのような一時的なブーム扱いされるのが心底嫌いです。
台湾ではタピオカミルクティー発祥と言われているお店の春水堂や有名チェーン店の 50 嵐とゴンチャ、シンガポールでは KOI The (KOI Cafe) など何度も利用しました。筋金入りのタピオカミルクティー好きといえるでしょう。
欧州では本場の味のタピオカミルクティーが飲めないと思い込んでいました。しかしここ数年で納得どころか感動すら覚える味が飲めることがわかりました。
この記事ではベルギーで飲めるタピオカミルクティーのお店を紹介します。どれも私が何度も通い本当に紹介したいと思えるお店です。案件ではありません。
ちなみにタピオカミルクティーのことを本場の中国語(台湾華語)では「珍珠奶茶」と書きます。英語では Bubble Milk Tea, Milk Tea with Perl といいます。
ゴンチャ(貢茶)
ゴンチャは台湾・高雄を拠点とした、現地では高級路線のチェーン店です。
台湾やシンガポールに住むローカルの人からすると値段は高めです。ただこの高級路線がむしろ海外販売戦略としては成功しているようです。
そんなチェーン店が 2022 年、ベルギーに上陸しました。
ロンドンに店舗があるのは知っていました。しかし高級路線であればロンドンや東京に店舗があっても驚きません。ブリュッセルという地方都市にできたことに感動して通い始めるようになりました。
店構えは基本的にジューススタンドと同じで飲食スペースはありません。タッチパネルの端末でオーダーして受け取るだけの店舗です。
オープンから数か月後、スタッフが慣れていないのか一度だけまずいミルクティーを提供されてしまいました。明らかに紅茶に対してミルクの量が少なく苦みしかないのが飲んですぐに気がつきました。
あまりにもショックでしたが大好きな台湾ブランドが失われたくない。そんな想いで実名で Gong Cha Global のサイトに本気のクレームを入れてしまいました。返信はありませんでしたが改善されており再発していません。
それくらいタピオカミルクティーも台湾も大好きです。
上の写真はタピオカミルクティーの L サイズ、氷なし、砂糖なしです。サイズ、トッピング、氷の量、砂糖の量が細かく指定できます。価格は L サイズで € 6.5 くらいです。オプションによって価格が変わります。
タピオカミルクティーが看板商品ですが、紅茶だけでなくウーロン茶や緑茶など幅広く提供しています。タピオカが売れていないのか、看板メニューからタピオカミルクティーが外れてオプション扱いになっています。取り扱いを止めたのかと何度か購入をしなかった時があります。
紅茶自体も普通の紅茶とアールグレイなど選択肢があります。アールグレイはちゃんと香りがあり追加料金を払うだけの違いを感じることができます。
QQ Passionfruit Green Tea も好きです。ナタデココが標準で入っています。
南国フルーツのトロピカルな酸味が夏の暑い日に飲むとさわやかな清涼剤になります。色的も鮮やかでコーヒーとは違った楽しみ方ができます。
調子に乗ってトッピングをあれこれ追加すると € 8 以上する場合もあります。値段は高くなりますが週一回のささやかなご褒美として定期的に利用しています。
店舗はブリュッセル、アントワープ、モンスにありますが現在拡大中です。
8tea5
エイティーファイブと呼びます。 Youtube で検索するとオランダ語やフランス語の動画が出てきます。
8tea5 は 2012 年オランダ・ハーグ発祥のチェーン店です。欧州のタピオカミルクティー店舗としては老舗かもしれません。
オランダ出店後わりと早い段階からベルギーにも出店していたようですが全然知りませんでした。
ゴンチャが高級路線であるのとは対照的に 8tea5 は若者向けの手軽に利用できるお店です。
販売スタイルはジューススタンドですがちゃんとした店内飲食スペースがあります。
上の写真はタピオカミルクティーの L サイズ、追いタピオカです。自宅でタピオカの計量をしたら 72 g ありました。もちろん自分の一杯をカスタマイズできます。
若者が気軽に利用するタイプのお店なので値段はゴンチャより安く一杯 € 5 程度です。味も素朴です。
また台湾スタイルの元祖ミルクティー (Classic Taiwanese) がメインではなくマンゴー、ココナツ、ライチ、ピーチなどフルーツ系を全面的に押し出しています。
タピオカの色も黒だけでなく黄色(レモン)や赤(イチゴ、チェリー)、緑(りんご)などミックスしたドリンクが売られています。そのため若い人が持っているカップはどれもカラフルです。
私はどうしても定番が飲みたいのでフルーツ系には挑戦していません。ただ若者の文化を尊重したいので邪道とか語るつもりもありません。ドリンクは楽しくおしゃべりしながら飲みたいですね。
店舗はブリュッセル、アントワープ、リエージュ、ゲント、オランダ(ハーグ、ロッテルダム他)などにあります。
Bubble BAR
気分転換したいけど旅行ほどがっつりおでかけできないときはアントワープを散歩します。年に何度か行くので店の入れ替わりなどを感じます。
ある日、アントワープ中央駅から大聖堂に向かって歩いていると「こんな店あったっけ?」と思いました。
Bubble Bar は 2014 年にアントワープの大聖堂近くでオープンしました。上の写真の店舗は元祖ではなく移転したと思われます。
ローカルのなんちゃって雰囲気だけのお店だと決めつけてしまいましたが、実際に飲んでみたら感動するレベルの美味しさでした。やはり色眼鏡でものを見てはいけませんね。
店舗内には簡単なイスしかなく飲食しにくく実質的にテイクアウト専門店です。
上の写真はタピオカミルクティーの普通サイズ (500 ml), 砂糖なしです。もちろんカスタマイズできます。
紅茶はアールグレイを選択しましたが驚くほどしっかり香りが口に広がり思わず「え?この値段でハイクオリティ?」と顔がほころびました。
値段はゴンチャより安く 8tea5 と同程度、かつ味はゴンチャと遜色ないレベル。ブリュッセルに店舗がなくリピートしにくいのが悔やまれます。
公式サイトを見ると創業者の情熱を感じます。最初の店舗を開いた当時は全く無名のタピオカミルクティーでしたが、いずれベルギー人に受け入れられると信じていたとか。
商品開発にも情熱が入っています。何年もの時間をかけてベルギー国内(特にアントワープ)で材料調達とオリジナルの味を開発したとのことです。
8tea5 と同じく若者向けのフルーツ系タピオカトッピングも販売しています。また炭酸系(スパークリング)やチーズフォームといったオプションもあります。
この記事の執筆時点ではブリュッセルに店舗はないものの、ゲントではオープンしています。現在店舗数も拡大中のようです。
外部リンク:Locations | Bubble Bar
まとめ
本場、春水堂のタピオカミルクティーは上に氷のシャーベットが乗っています。
弾力のあるタピオカとシャキシャキした氷、ミルクティーが一度に口に含まれたときに得られるハーモニーはうまく説明できません。日本でも飲めますのでぜひトライしてみてください。
カロリーを気にされるのであれば砂糖なしを注文しましょう。この記事で紹介したお店はどこも「砂糖なし」が選択できます。
茹でたタピオカの炭水化物は少なく、トッピングで 30 g 入っていたとすると炭水化物は約 5 g (20 kcal) です。ベルギーチョコレートを何粒か食べた方がカロリーが高いでしょう。
アジアに長くいた私はタピオカミルクティーを飲むとリフレッシュできます。ベルギー生活の楽しみが増えただけでなくこの感動をどうしても伝えたくて記事にしました。
この記事で紹介したお店以外にも CoCo Fresh Tea, Boba Club, TASTEA などブリュッセルは競争が激しいことを知りました。紹介しなかったのは砂糖の量が調節できない、タピオカが硬くて消化不良の原因になるかもといった懸念があったからです。気にならなければぜひ試してみてはいかがでしょうか。
タピオカ文化がベルギーに根付いて末永く愛飲していきたいですね。