10kg痩せたバターコーヒーの簡単な作り方と効果

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バターコーヒースターターキットの写真。左からインスタントコーヒー、牧草飼育バター、ミルクフローター。

私は 2 か月で 5 kg, 約半年で 10 kg 痩せました。減量できたのはバターコーヒーのおかげといっても言い過ぎではありません。

バターコーヒーの効果や危険性については情報があふれています。どれが正しい情報か混乱しませんか?

この記事では効果を実感したバターコーヒー(完全無欠コーヒー)の作り方を公開します。コーヒーやバターの選び方もオプションとして紹介します。

実際の写真と経験談をベースに解説しますので実感がわきやすく始めやすいと思います。

最も簡単なバターコーヒーの作り方

バターコーヒーの提供例の写真。攪拌した時の泡が写っていて、細かくかき混ぜることが大事。

バターコーヒーの敷居が高く感じる理由のひとつは材料ではないでしょうか?

「スペシャルティコーヒー」とか「グラスフェッドバター」とか、準備が大変だとそれだけで嫌になりますよね。

まずはこれらの材料だけで簡単に始めてみましょう。

  • インスタントコーヒーをカップ 1 杯
  • 市販のバター 10 g (とりあえず何でもよい)
  • 100 円ショップのミルクフローター

作り方は下記の通りです。

  1. ホットコーヒーを淹れる
  2. バターをコーヒーに入れる
  3. ミルクフローターでコーヒーを攪拌する(バターが完全に溶けるまで)

上の写真に示すようにバターがちゃんと溶けて泡が上にできている状態にする必要があります。高級なコーヒーやバターは不要です。

このコーヒーを朝に一杯飲むだけです。液体なので吸収が速く、忙しい朝の貴重なエネルギー源になります。

バターコーヒーを朝導入することで普段の食生活や生活習慣を見直し、結果的にダイエット効果を期待しましょう。多くの場合は食べ過ぎを抑えるだけでも体重減が期待できます。

最高のバターコーヒーにするためのオプション

いろいろと試行錯誤した結果、自分なりの「最高のバターコーヒー」はあります。

そして最高の一杯は元祖「シリコンバレー式自分を変える最強の食事」の著者デイヴ・アスプリー氏が紹介した内容に近いです。

ただなぜスペシャルティコーヒーが良いのか?グラスフェッドバターが良いのか?材料の選び方などポイントを絞って理由を解説します。

浅煎りコーヒーにすればポリフェノール類もとれる

浅煎りコーヒーの豆の写真。色は黒くなくこげ茶色に近い。
ノルウェーの焙煎業者による浅煎りコーヒー豆

スペシャルティコーヒーを使う理由はカビ毒摂取のリスクを減らすためです。

しかし実際には「カビ毒」の定義があいまいです。国際的な安全基準は定められていますが、普段コーヒーを購入する際には気にする必要ありません。

カビ毒リスクの低いコーヒーを選ぶのは「バターコーヒー発案者の住むアメリカには明確な安全基準がないから」が理由のようです。

そのためこの記事ではインスタントコーヒーでも十分、無理して毎日スペシャルティコーヒー豆を挽いて飲む必要はないと判断しました。

実際に私はインスタントコーヒーを使ったバターコーヒーで減量しました。

もし最高の一杯にこだわるのであれば浅煎りコーヒーをおすすめします。

浅煎りコーヒーであればクロロゲン酸(ポリフェノールの一種)も摂取できてさらなる健康効果が期待できます。

深煎りコーヒーは通常 200 ℃ 以上で焙煎するためクロロゲン酸が消失してしまい、ポリフェノール効果は期待できません。

私は痩せた後に浅煎りコーヒーを買ってバターコーヒーを試しました。インスタントコーヒーと比較して味わいは良いものの、はっきりとした効果までは感じられませんでした。

そのため私はインスタントコーヒーによるバターコーヒーを続けています。

あえてコーヒーにこだわるとすれば、値段がやや高めの有機栽培・単一産地の豆によるインスタントコーヒーを購入しています。安いインスタントコーヒーは焦げた味がしてまずいからです。

MCTオイルなし、ただ使えばもっとエネルギーになる

市販のココナツオイルの写真。瓶詰めで1個400g。
ベルギーの近所のスーパーで買えるココナツオイル

バターコーヒーを作るにはバターだけで問題ありません。バターに含まれる酪酸(短鎖脂肪酸の一種)という脂質が糖質に替わるエネルギー源になるからです。

ただ MCT オイルも入れるとエネルギー源が増えます。 MCT オイルはココナツオイルから中鎖脂肪酸だけを取り出したオイルです。

短鎖脂肪酸や中鎖脂肪酸は肝臓でケトン体になり糖質の代替エネルギーになります。 MCT オイルは本来病気の患者向けに作られたものです。

日本では MCT オイルがスーパーでも比較的手に入りやすいです。

私が住むベルギーでは MCT オイルが取り寄せのみで入手が大変です。そのため写真に示すココナツオイルを近所のスーパーで購入しています。

ココナツオイルにも中鎖脂肪酸は含まれています。 MCT オイルと比較すると中鎖脂肪酸の比率が低いだけです。実際に私はココナツオイルを使ったバターコーヒーで減量しました。

脂質は 1 g = 9 kcal と高カロリーです。朝起きてから昼食までの長い時間にエネルギー不足が心配される場合は MCT オイルも追加してみましょう。

MCT オイルの値段が高いと感じるのであればバターの量を増やしましょう。バターだけでも問題ありません。

グラスフェッドバターは栄養価が高い

バターの色を比較。左のグラスフェッドバターは黄色、右の市販バターは白。
グラスフェッドバター(左)と某有名メーカーのバター(右)、白より黄色の方が濃厚

グラスフェッドバター(牧草飼育)にこだわる理由は栄養価が高いからです。

牧草飼育の反対は穀物飼育(グレインフェッド)です。小麦やトウモロコシを乳牛の肥料にすると量産しやすいですが栄養価が牧草飼育ほどよくないと言われています。

上の写真は某グラスフェッドバターと某有名メーカーのバターを比較しました。色が違います。

最初この白いバターでバターコーヒーを作ったとき、油分に雑味を感じました。黄色いバターだと濃厚でマイルドなバターコーヒーになります。

具体的な成分まで公開されておらず細かく比較できませんが、バターの質が違うのは納得できます。

グラスフェッドバターは高価ですが、業務スーパーで比較的安価なニュージーランド産バターを見つけました。

こだわるかどうかはやりくり次第です。最初に始めるのであれば安いバターからでも問題ありません。継続しないと効果は得られません。

私はバターの本場の欧州に住んでいるため種類も値段も千差万別です。その中で元祖バターコーヒーでおすすめされている「ケリーゴールド」が近所のスーパーで手に入ります。私のお気に入りです。

有塩バターか無塩バターか、こだわるのであれば無塩バターにしましょう。わざわざ塩を追加する理由はありません。

牧草飼育バターの替わりにギーを使っても同様の効果があるといわれています。値段が高いので私は試していません。

最も大事なのは攪拌、手で混ぜても力が足りない

ミルクフローターを比較。左はドイツメーカー製品、右は日本の100円ショップ製品。
ドイツメーカー(左)と 100 円ショップ(右)のミルクフローター

バターコーヒーで絶対欠かせないプロセスは攪拌です。「混ぜずにコーヒーにバターを入れるだけでも良いですか?」という質問がよくあります。

混ぜないと効果はでません。この攪拌こそがバターコーヒーの最重要ポイントです。

それなのに攪拌について専門的な解説がほとんどない。これがバターコーヒーの情報が氾濫する原因ではないでしょうか。

攪拌すべき根拠は「脂質ができるだけ細かい状態でいれば、脂質をエネルギー源として使うよう身体にスイッチが入るから」と言われています。

コーヒーをしっかり攪拌してバターの脂分や MCT オイルの油分をしっかり分散した状態で身体に吸収させる必要があるのです。

ハンドミキサーやブレンダーなどしっかり攪拌できるものがあれば十分です。しかし手でかき混ぜるだけでは油分を分散させるには勢いが足りないのです。

手元に混ぜるものがなければ、はじめは 100 円均一ショップのフローターで十分です。ただし私が購入したものは半年でモーターが壊れました。

結局 1,000 円以上したドイツメーカーのフローターを使い続けています。メーカーサイトでは保証期間は 2 年と書かれていました。

毎日使うものなので継続するならちゃんとしたものを買いましょう。

バターコーヒーのデメリットに反論

「やめた」のはいつ効果が出るかわかりにくいから

バターコーヒーのメリットは、朝飲むことで昼までのエネルギーを補給し食生活を見直すきっかけを作ることです。

バターや MCT オイルの脂質をケトン体にしてエネルギー源にすることがポイントです。

効果を実感できないのは、本当にケトン体をエネルギーとして消費しているかどうか?実感しにくいからではないでしょうか。

ケトン体が生成されているかどうか検査できる機器や試験紙も売られています。ただし値段は安くありません。また機器類はセンサーの使用回数に上限があるなど購入後のメンテナンスを考えると導入のハードルは高いです。

またバターコーヒーを飲んでもそれ以上に食べ過ぎれば効果を実感できないのは当然でしょう。バターコーヒーを飲むだけでダイエット効果が期待できるような単純な話ではありません。

まずはバターコーヒーを導入してみて食べ過ぎかどうかを見直すのがダイエット効果を得るための最初のステップです。

バターコーヒーに危険性はないが中鎖脂肪酸に注意

バターコーヒーそのものに危険性はありません。ただし MCT オイルやココナツオイルには注意が必要です。

中鎖脂肪酸の中には抗菌作用をもつ物質があります。腸内細菌を殺菌しているのか?最初に摂取した時は腸の活動が活発になり下痢の原因になります。

外部リンク:ラウリン酸 – Wikipedia

私が初めてココナツオイルを摂取した時、 1 日に大さじで 2 杯目を摂取したら下痢をしました。夜中 1 時まで下痢が収まりませんでした。

しかしその後はどれだけ摂取しても下痢は再発していません。大さじ 2 杯摂取しても問題ありません。腸内環境の改善が見られた可能性が高いです。

もし下痢を経験されてそれを理由にやめてしまうのはもったいないです。量や摂取感覚を考慮して継続することをおすすめします。

バターは太る?

バターは身体に悪いという説が根強く残っています。原因はバターの脂質だと言われています。

体脂肪や中性脂肪となる物質「トリアシルグリセロール」は長鎖脂肪酸とグリセリン(甘味料や保存料として使われる物質)が結合したものです。

外部リンク:トリアシルグリセロール – Wikipedia

バターには短鎖脂肪酸だけでなく長鎖脂肪酸も含まれます。中性脂肪を作る材料を摂取していることになります。

実際のところ私は牧草飼育バターを 1 日最低 50 g 食べています。 250 g 入りのバター 1 パックを 5 日間で消費してしまいます。それでもリバウンドしていません。

さらなる調査は必要でしょうが、食べ合わせを考慮すれば太らないと考えられます。

ただし穀物飼育バターの場合はどうなるか長期的に自分の身体で試していないのでなんとも言えません。

脂質が身体に悪い、といったあいまいなイメージはやめましょう。脂質にも良い物質と悪い物質があるという認識が必要です。

まとめ

バターコーヒーは比較的手軽に始められるものの「本当に効果があるの?」とどうしても思ってしまいます。私もバターコーヒーが流行った際はどちらかというと懐疑的でした。

自分の身体で試してみないと分からないことがあります。数年間腸活をしてきた中でも継続できて体に負担の少ないバターコーヒーはぜひ試してみていただきたいです。

この記事をまとめましょう。

  • バターコーヒーは忙しい朝のエネルギー源として活用しよう。
  • まずはインスタントコーヒーや入手しやすいバターで始めよう。スペシャルティコーヒーや牧草飼育バターなどこだわるのは後でもよい。
  • バターや MCT オイルをできるだけ細かい状態で体内吸収させる必要がある。そのため手ではなくモーターを使ってしっかり攪拌しよう。
  • バターコーヒーを導入して食生活や生活習慣を見直すことでダイエット効果を期待できる。バターコーヒーを飲むだけで痩せるわけではない。

参考文献

デイヴ・アスプリー (著), 栗原 百代 (翻訳), ダイヤモンド社, 2015
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