マイナンバーカードが謎の理由で発行されなかったおはなし

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2015年の秋にマイナンバー(個人番号)の割り振りが始まりましたが、海外在留日本人には発行されません。私も2015年当時はシンガポールにいたため、発行されませんでした。

今回は、謎のトラブルでマイナンバーカードが発行されなかったお話をします。シンガポールの仕事を辞めて日本に帰国しマイナンバーカードを申請したのですが、こういうケースもあるという風にご参考になればと思います。

ことの顛末

実際に何が起きたのか、順番に説明しましょう。

4月19日にシンガポールから日本への引っ越しが完了し、翌日最寄りの役所に住民票の手続きと、マイナンバーの発行をお願いしました。

窓口の人は最初私を外国人だと思い変な対応をされかけましたが、問題なく住民票の登録が完了しました。また、マイナンバーは300円の手数料を支払うことで、その場で住民票の写しに記載される形で発行してくれました。

それから一週間後、マイナンバーの通知カードを受け取りました。

私のような日本国外に出てしまう人間には通知カードだけでも十分ですが、顔写真入りのカードも念のため持っているべき?と思いました。ゴールデンウイーク直前に通知カードを受け取ったので、連休中は受付されないだろうと郵送ではなく電子申請をしました。

外部リンク:マイナンバーカード総合サイト

上記のサイトにアクセスし、申請ID(マイナンバーとは別の23桁の番号)と顔写真のJPEG画像データをアップロードし、申請は無事完了しました。

その後受け取ったメールでは「受付後、申請内容に不備があれば1週間程度でメールにて連絡する」といった記載がありました。ところが、一か月以上たって6月に入っても一向に連絡が来ない。不備のメールも来なければ、最寄りの役所からの受け取りのハガキも来ない。

とうとう待ちきれず、上記のサイトから問い合わせを行いました。その返事は速く、下記のような回答でした。

ご提示いただきました申請書IDにて確認したところ、申請の確認は出来ましたが、マイナンバーカードの発行がされていない可能性がございます。
恐れ入りますが、申請の状況についてお住まいの市区町村へご相談いただけますでしょうか。
お手数をおかけしますが、よろしくお願い致します。

ということで、最寄りの役所に電話で問い合わせたところ「申請は受け付けているが、本人確認ができず国の審査で止まっています。再申請しに役所まで足は運んでいただけますか?」とのことでした。

二日後に役所に出向き電話対応してくれた方と再度お話ししたところ「申請者IDの再発行が必要(マイナンバーではい)」とのことで、その場で申請用紙を記入し再発行をしていただきました。

マイナンバー申請IDの再発行

しかし、私のベルギー行きが決まっていたため「発行時に代理人の受け取りは可能か?」と質問したところ「受け取りは本人のみです。また、海外在留となる場合、マイナンバーカードは返却し、日本帰国の際に再度申請が必要です。」ということでした。

以上のことから、カードを発行しても受け取れないスケジュールになったため、新しい申請IDだけ持って帰り、発行申請は断念しました。

実際何が起こったのか?

私は何が起こったのかがわからず、再発防止の意味でも自分なりに原因を考えました。ネックとなるのは「国が本人確認できなかった」点です。

まず「4月までシンガポールに在留していたことを外務省に届けていたため、まだ海外在留として扱われていたのでは?」という説です。

写真付きの身分証明書で、現在発行されている代表的なものとして以下のものがあります。

  • 運転免許証→各都道府県の公安委員会(各都道府県知事の所管)
  • パスポート→外務省
  • マイナンバーカード→総務省(住民基本台帳も総務省)

このように、証明書でも発行目的により役所の管轄は異なります。

海外在留・日本帰国は外務省のORRnetシステムで届出をしました。一方、マイナンバーは総務省の管轄なので外務省の申請内容が総務省側ではシェアされていなかったのでは?と推測しました。先述の通り、海外在留者にはマイナンバーは発行されないので、何か行き違いがあったのでは?ということです。

外部リンク:ORRnet – インターネットによる在留届電子届出システム

ところが、最寄りの役所の担当者様に尋ねたら「それはありません。海外在留であればそもそも通知カードが届きません。」という回答でした。

他に考えられることとしては「ゴールデンウイーク中(連休中)に申請したため、電子申請システムのメンテナンスか不具合で処理が止まり、発覚するまで対応されなかった」です。ただこちらは質問しても「わからない」の一点張りでした。

そもそも「不備があったら連絡する」とあったのに、「本人確認ができなくて連絡ができない」という対応が腑に落ちませんでした。申請時のメールアドレスに「本人確認ができません」という連絡はできなかったのか?と思ってはいけないのでしょうか。

ということで、原因は謎のままとなりました。

実際に海外在住者にマイナンバーカードは必要か?

極論すれば、海外在住者には「不要」です。マイナンバー制度は日本国内の行政手続きを目的として作られたものなので、海外在住で利用することは基本的にありません。ただ「日本人としてこの番号は持っておきたい」という安心のために今回番号を取りました。

2018/03/24追記:ベルギーに移住して現地の銀行口座を開設した際、マイナンバー(前居住国での納税者番号)が求められました。海外在住組でも日本で取得できる期間があればマイナンバーを申請しておいた方がよさそうです。

関連記事:ベルギーのING銀行口座開設で日本のマイナンバーが求められたおはなし

もっと具体的にマイナンバーは必要か検討してみましょう。マイナンバーのポータルサイトの実例を見ても「何のこっちゃ?」となりましたので、Wikipediaから引用させてもらってお話しします。

外部リンク:Wikipedia 「個人番号」

このページの「番号の利用」の部分を見るといくつかのケースがありますが、私が気になったのは下記の3つです。

  • 契約先から、報酬料金等(診療報酬・原稿料・講演料・契約金など)を受け取る場合(年5万円超のみ)
  • 生命保険への加入・継続時
  • 銀行口座の取引で国外送金・国外から送金を受ける場合

ということで、一番困るのは海外送金でしょうか?実際に、ベルギーの銀行にビザ申請運営手数料を送金する際、ゆうちょ銀行にて個人番号が求められました。海外口座あてに振り込め詐欺があるかは知りませんが、このおかげで手続きが面倒だったのは事実です。

私は前職の関係でシンガポールの銀行口座をまだ維持しています。海外送金で毎回マイナンバーの手続きが面倒であれば、このままシンガポールの銀行をメインにしようと思います。

シンガポールの銀行は住所変更も電話番号変更もネットバンキングでできます。というか窓口に行くと「ネットバンキングで電子申請するように」と追い返されます。トークン(ワンタイムパスワード生成器)のバッテリーが寿命にならなければ今後も困ることはないでしょう。

海外でフリーランスとして働かれている方にとって、一番目の「報酬料金」は関係してきそうな気がします。ただし、そもそも海外在住者にはマイナンバーは発行されませんし、住民票を海外に移している場合は日本国内の確定申告が不要(居住国の法律に従う)なので、このケースも日本国内でのやりとりに限定しているものでしょう。

生命保険については、先日更新したのですがマイナンバーは求められませんでした。恐らく契約者が母なので、母親が求められた可能性はあります。

まとめ

以上、いかがでしょうか?今回の件は想定外だったので、少しびっくりしました。これからベルギーで役所の手続きをするための予行練習と考えれば、いい訓練ができたと思います。この記事をご覧の方の参考になれば幸いです。

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