ベルギーで通販を使うならAmazonかbol.comで何とかなる件

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bol.comの梱包ダンボール

この記事では私が利用したヨーロッパのアマゾンと bol.com という通販サイトの感想と注意点を整理します。

欲しいものがベルギーで手に入らなくて困っている人の助けになれば幸いです。

ローカルサービスを使って失敗した人の話

ベルギーに赴任してきた駐在員さんの話です。

ある家電を Media Markt (メディアマルクトというドイツの家電量販店)でオンライン注文しました。

その家電はいつまでたっても配達されず家族が困ったそうです(奥様はきっと怒ったのでは?)。

連絡してもたらい回しにされ全然問題解決に進まず。ヨーロッパあるあるですね。

こういうことがあるので私は何でも店頭で購入してきました。

しかしこのブログ運営に必要なものを店頭で購入できず、限界を感じました。

※この記事の執筆中、ベルギーも世界も新型コロナウィルス (COVID-19) の影響で店頭に行けないこともありました。

そこでオンライン (ECサイト) を使ってみようと決心しました。

Amazonはやっぱり強い

最初に使ったのは Amazon でした。ローカルサービスよりアメリカのサービスならちゃんとやってくれるだろうと思ったからです。

実際に Amazon でいろいろ購入することができました。私が使ってみた感想や気になる点をまとめました。

価格的にはドイツが安いらしいが配送の近さでフランスを使っている

ベルギーには Amazon サイトがありません。代わりに下記の近隣諸国のサービスを使う必要があります。

2022 年 10 月にベルギーでのサービスが始まりました。しかも英語に対応しておりますます使う機会が増えそうです。

外部リンク:Amazon.com.be

引き続き近隣諸国のサービスも使うことはできます。

同僚はドイツのサービスを使っていました。価格的にはドイツが一番安いとのことです。

私は配送距離が近い(配達が速いと思われる)フランスを利用しました。この記事では Amazon.fr の例で紹介します。

言葉の問題はどうしても気になりますよね。後ほどブラウザの翻訳機能を紹介します。

時間帯指定はできないが店頭受け取りは可能

アマゾンで注文中の配達先指定画面

配達で困るのは「届けに来たけど不在だった」ではないでしょうか?

もし一度で受け取れなければ、配達業者とのやりとりで結局先ほどの駐在員さんの話と同じ。いつまでも受け取れなくなるかもしれません。

残念ながら、時間帯指定配達サービスはなさそうです。

代わりに店頭受取サービスがあります。上の図は Amazon.fr で注文中の「配達先指定画面」です。

ベルギー国内には DPD Pickup というサービスがあります。日本でいうところのコンビニ受け取りサービスです。ベルギーにはコンビニが無いため、代わりに個人商店などが登録されておりそこで受け取ることができます。

上図にあるように、配達先に DPD Pickup が登録されているお店を探してそこに届けることができます。

このサービス、フランスでは確認しましたがドイツやオランダにも同じ方法があるのかどうかはわかりません。

マーケットプレイスだと店頭受取が難しい

アマゾンでベルギーに配送不可のケース

店頭受取には問題点もあります。店頭受取が不可の製品があります。

上図の画面では赤字で「この製品はベルギーに配送することができません」と書かれています。

理由はいくつかあるのですが、最も大きい理由は「マーケットプレイス」です。

マーケットプレイスで販売されている場合、配達先は業者側で指定することができます。

推測になりますが、マーケットプレイス業者は DPD Pickup 等のサービスまで対応するのが面倒なのでしょう。普通の住所にしか届けてくれないケースが多いです。

アマゾンでベルギーに配送OKのケース

上図は DPD Pickup で店頭受取できる製品です。

「カートに入れる」ボタンの下に「この製品は Amazon が販売します」と書かれています。 Amazon 直販だと店頭受取できます。

こうやって欲しいものを探さないといけないのは少し不便ですね。

※補足:アマゾンフランスの説明だと「マーケットプレイスの発送業者でフランス以外の国に配送しない場合、直接発送業者に連絡すると他国配送もやってくれるかもしれない」そうです。よっぽどの物でない限りそこまで交渉するのは時間かかって私はやりたくありません。

bol.comはローカルサービスだがちゃんと届いた

bol.comのトップページ

外部リンク:bol.com (オランダ語)

bol.com は 1999 年にオランダで誕生した通販サイトです。アマゾンと同じく書籍(オランダ語)の取り扱いが最初で、すぐに CD の取り扱いも始めたようです。

親会社はドイツの大手メディア・ベルテルスマン (Bertelsman) です。

私の欲しいものがアマゾンで「ベルギーに配送しません」と購入できずイライラしていた時、日本人の同僚に教えていただいたのが bol.com でした。

注文してから2日後に bpost 配送で届いた

bpost配送による商品の到着メール

上図は bol.com で注文した際の「商品が到着しました、店頭受取に来てください」というメールです。

注文してから 2 日後に届きました。ローカルサービスにしては頑張りました(新型コロナウィルス自粛中ということもあったかも)。

届けられたダンボールはこの記事の冒頭写真にある青いやつです。

届ける商品にもよるでしょうが、 bpost (ベルギー郵政という民間業者)を使うのは少しリスクを感じます。

別の記事にて、ベルギーの郵送事情の悪さを体験談として書きました。実は多くの人に読んでいただいております。

関連記事:ベルギーの郵便は出すのも受け取るのもトラブルなおはなし

時間帯指定はやっぱりできないが店頭受取可能

商品の受け取りができる個人商店

Amazon と bol.com どちらの配送も店頭受取できる個人商店

bol.com も時間帯指定配達ができません。しかし店頭受取はできます。

bol.com ではスーパーマーケットの Delhaize でも受け取りができるようです。 bpost のカウンターがある店舗だけかもしれませんが。

アマゾンと同じように注文中に配達先を「店頭受け取り先を指定」にして自宅から近い場所を探します(画面とり忘れました)。

私が注文した際には Delhaize 受取店舗は自宅から遠くあきらめました。

結局 DPD Pickup も対応している個人商店で受け取りました。

店頭受取は直販か公式パートナーのみ

bol.comでベルギーに配送OKの例

bol.com を教えてもらったとき「これで欲しいものが確実に手に入る!」って喜びました。

しかしそれもつかの間、同じ問題に直面しました。

bol.com でもアマゾンマーケットプレイスに似たような「第三者が販売するサービス」がありました。

第三者の発送だと店頭受取が不可でした。

上図では「 bol.com の公式パートナーである Telefoon-winkel が発送します」と書かれており、店頭受取が可能です。

もしこの部分に bol.com の文字が無ければ第三者による発送です。注意して確認してください。

言葉に不安があるならブラウザの翻訳機能を使おう

ブラウザでフランス語を英語に翻訳

言葉の問題で通販をためらっている人もいるのではないでしょうか?

ブラウザに翻訳機能があれば言葉の壁はクリアできます。上図は私が使っている Chrome による翻訳です。

アマゾンの場合はこの翻訳機能を使って「フランス語 → 英語」しています。 bol.com の場合は「オランダ語 → 英語」です。

英語に自信が無ければ日本語にも翻訳できます。ただ日本語訳だと不正確な訳もあるので注意が必要です。

欧文系の言語同士だとかなり正確に訳してくれます。そのため私は英語に翻訳しています。

通販だけでなく、電気代やインターネット代の請求なども英語にして支払いや手続きを済ませています。 Google 翻訳様様です。

まとめ

フランスやイギリス (Amazon.co.uk) だとコインロッカー受け取りもできます。そういうセルフサービスがベルギーでも早く普及してほしいですね。

ベルギーの事情に合わせた買い物というのも本当に異文化を知る良い経験かもしれません。

この記事をまとめましょう。

  • ベルギーにはアマゾンが無いため近隣のアマゾンサービスを使う。値段の安さはドイツ、配送距離の近さだとフランス。
  • bol.com というローカルサービスはきちんと物が届いた。しかし bpost なので品物の紛失などトラブルリスクあり。
  • どちらのサービスも店頭受取できる。ただし直販ではなくマーケットプレイスなどの第三者業者の取扱品だと店頭受取できない。
  • どちらのサービスも時間帯指定配達はできない。

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※この記事の内容は 2020 年 4 月時点の情報です。

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このブログを書いている人

ダイブツ
twitter: @habatakurikei
元々IT系だけど電気系技術者。20代で博士号を取得するも、全然社会の役に立てないのが不満でブログによる情報発信を開始。あなたに有益な知識やノウハウを理系目線かつ図解でわかりやすく解説するのがモットー。2018年心臓発作であわや過労死寸前。そこからガジェットレビューを通じた体調管理の情報発信も開始。ベルギー在住でシンガポール就労経験もあり、海外転職や海外生活のノウハウも公開中。

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