Garmin Vivosmart 4 vs Fitbit「睡眠の質」表示比較レビュー

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Garmin Vivosmart 4 と Fitbit Versa 2 をそれぞれの腕に装着
Garmin Vivosmart 4 と Fitbit Versa 2 で睡眠データの比較(アップルウォッチではないので注意)

このシリーズの目的は、日々の睡眠状況をしっかり把握し、より良い生活ができるようにサポートすることです。そのためにスマートウォッチやアクティビティトラッカー(活動量計)の睡眠計測・管理機能を辛口でレビューしています。

この記事はアメリカのメーカーである Garmin (ガーミン社)製のアクティビティトラッカーである Vivosmart 4 の睡眠機能をレビューします。同社は古くからGPS関連製品を多数リリースしておりアクティビティ系ガジェットには定評があります。果たして睡眠機能はどうでしょうか?

結論から言うと、ポイントを抑えれば睡眠の質は簡易的に判断できそうです。 Fitbit の睡眠サイクルとの共通点や相違点を整理したうえで解説します。

2022-08-06 更新:後継機種の Vivosmart 5 の睡眠計測機能が大幅改善されています。こちらのレビューをお読みいただくことをおすすめします。

関連記事:Garmin Vivosmart 5 vs Fitbit「睡眠の質」表示比較レビュー

Garmin Connect 睡眠管理画面解説

Garmin のトラッカーは Garmin Connect というアプリで睡眠データの表示と管理を行います。このアプリの睡眠管理機能を簡単に解説します。

基本画面の構成はシンプル

Garmin Connect の睡眠管理画面

Connect アプリで睡眠を計測すると上の図に示す画面で睡眠記録を振り返ることができます。

ファーストインプレッションにはその日の睡眠時間が大きく表示されます。何時間寝たかぱっと見てわかりますね。

睡眠時間の周りには各睡眠ステージ(非睡眠(覚醒)、レム睡眠、浅い睡眠、深い睡眠の 4 ステージ)の割合が色付きで丸く囲まれます。その下には各睡眠ステージに当てられた時間が表示されています。パーセント表示ではありません。

日々の睡眠の点数評価機能(睡眠スコア)はありません。

画面を下にスクロールすると睡眠サイクル(睡眠図)が表示されます。どのようなリズムで寝ていたのかが視覚的にわかります。

睡眠分析成功時と失敗時の画面の違い

デバイス (Vivosmart) をきちんと装着して就寝すれば自動的に睡眠を計測します。しかしごくたまにデータ計測や分析に失敗することもあります。その場合は上図の右に示すように「睡眠データなし」と表示されます。

データが取れない/分析されない場合の対策については後ほど解説します。

腕の動きもグラフ表示できる

睡眠サイクルと腕の動きグラフの重ね合わせ

睡眠サイクルは心拍数と腕の動き(加速度センサー)から解析します。 Connect アプリでは睡眠中の腕の動きが活発だったかどうかを折れ線グラフで見ることができます。

睡眠サイクルの下にある「動き」ボタンをタップすると、腕の動きのグラフが表示されます。睡眠サイクルの表示幅が小さくなり、代わりに同じ時間帯の腕の動きが折れ線グラフで表示されます。波形が上に行くほど動きが大きいことを意味します。

寝返りなど、睡眠中も身体は常に活動しています。こういった活動と睡眠の関係がわかるのは興味深いですね。

週の平均睡眠データが表示できる

1日分の睡眠記録と週間記録の切替表示

睡眠データは 1 日単位の表示と過去 7 日分の表示を切り替えることができます。

過去7日分の表示の場合、各日の睡眠時間は棒グラフ表示になり、睡眠ステージの割合は棒グラフ内に色別表示されます。

画面を下にスクロールすると、過去 7 日間の各睡眠ステージの平均時間も表示されます。 1 日平均どれくらい寝ているのか参考になるでしょう。

ただ平日と土日で睡眠時間が違う人(例えば土日に寝だめする人)にとってはこの平均計算だと「平日と土日の睡眠時間の差」はわかりにくいかもしれません。

【結論】Garminデバイスで睡眠を評価するポイント:深い睡眠が出たか/出ないか

Garminデバイスによる睡眠の質の簡易チェック方法

レビューをする前に先に結論を解説しましょう。

Garmin 製トラッカーで睡眠の質を判断するポイントは「入眠から 1 時間以内に深い睡眠ステージが出たかどうか」です。

上図の左は入眠から 1 時間の幅(赤点線のエリア)に深い睡眠のステージがあります。この日はよく眠れたと判断できるでしょう。起床後の体調と合わせて確認してください。

一方、上図の右の赤点線エリアには深い睡眠ステージは出てきません。こういう日はよく眠れなかったと判断できます。

睡眠サイクルの下には時刻を示す丸い目盛りがあります。この目盛りを使って冒頭 1 時間の睡眠ステージをチェックしてみましょう。

あくまでもこれは相対的な判断基準です。深い睡眠ステージが出た日は、出なかった日よりも良く眠れているという判断ができるとお考えください。

単純に「深い睡眠が出る=睡眠の質が高い」と判断はできません。この後紹介するレビューにて「睡眠の質をチェックする3つのポイント」の観点から詳しく調査しましたが、残念ながら「睡眠の質が高いと確信できる」分析はできませんでした。

睡眠簡易チェックの例外

例外もあります。上図をご覧ください。

どちらの睡眠サイクルも入眠から 1 時間以内に深い睡眠が表示されています。しかし「非睡眠(中途覚醒)」のピンクの線が、深い睡眠ステージの中やすぐそばに表示されています。この場合は「眠れなかった」と判断した方がいいです。

レビューの結果、Garmin のデバイスは「非睡眠(中途覚醒)」が出にくい傾向にありました。にもかかわらず「深い睡眠」と一緒に「非睡眠(中途覚醒)」が表示されるのは不自然です。

また Fitbit の睡眠サイクルと比較しても厳密には「睡眠の質をチェックするポイント」を満たしていませんでした。後ほどレビューで解説します。

レビュー: 睡眠サイクルの比較

ここからは先に紹介した睡眠の評価ポイントが導き出された根拠を解説します。

約 1 ヶ月分の睡眠データを収集し分析しました。その結果、 Garmin の波形は深い睡眠の検出感度がポイントでした。

データの取り方

GarminとFitbitをそれぞれの腕につけて睡眠データを計測

睡眠の質を比較するための判断基準は Fitbit のデータです。過去の経験上、起床後の身体の感覚(すっきりしているか、眠気が残っているか)と睡眠図に最も関連性を見いだせているのが Fitbit だからです。

片腕に Vivosmart 4, もう片腕に Fitbit を装着していつも通り就寝しました。この記事の冒頭で紹介した写真の状態です。右腕/左腕の装着設定は確認済みです。

起床後アプリでデータを収集し、両デバイスの波形を比較しました。その結果を解説します。

関連記事:【検証】Fitbitの睡眠データは利き手と非利き手で違うのか?

睡眠の質を評価するポイント

医師が書いた睡眠に関する本や私が Fitbit で計測した睡眠データから、睡眠の質をチェックするポイントは以下の3つに整理しました。

  1. 「覚醒」から「最初の深い睡眠」に入るまでの時間は短いほど良い (30 分以内が目安)
  2. 最初の深い睡眠は 20 分間以上あることが望ましい
  3. 睡眠中の途中覚醒回数は少ない方が良い

1番が最も重要で、番号順に優先順位は下がります。各項目の詳細と根拠については下記の補足説明をご覧ください。

関連記事:補足:睡眠の質をチェックする3つのポイント(各社の活動量計の睡眠管理機能を徹底レビュー)

波形の比較結果:サイクル自体は相違あり、深い睡眠の出方で傾向は把握できそう

良い傾向の睡眠サイクルの例

上図は良く眠れたと思える日の睡眠サイクルです。 Garmin の睡眠図をグレースケールにして、その上に Fitbit の波形を重ねています。両者の就寝時刻と起床時刻が合うようにグラフの横幅は調整しています。

全体的には睡眠サイクルは一致していません。特に後半以降のレム睡眠と浅い睡眠の出方が Garmin と Fitbit で違いますね。アプリによって睡眠ステージの算出方法は違うはずなのでやむを得ないですね。

そんな中、 2 つの波形から良く眠れたと判断するための共通点を探しました。チェックポイント①「覚醒から最初の深い睡眠まで 30 分以内」がキーになりそうです。

睡眠サイクルの冒頭部分(左端)だけに注目しましょう。 Fitbit は入眠後2分半で、 Garmin は 20 分で深い睡眠に入りました。どちらも 30 分以内で基準を満たしていますね。

ただ深い睡眠まで何分だったかを毎日細かくチェックするのは大変です。そこで、先に説明した簡易判断方法「睡眠サイクルの最初の1時間以内に深い睡眠が出たかどうか」を提案させていただきました。これならパッとグラフを見て判断しやすいでしょう。

チェックポイント②「最初の深い睡眠は 20 分間以上継続」について、深い睡眠の継続時間を調べるのは難しいです。この例では Fitbit の深い睡眠は 34 分間、 Garmin は13分間でした。 Garmin の方は 20 分以上ではなく厳密にはチェックポイント②には当てはまりません。しかし Fitbit の方で基準を満たしていれば Garmin の方は 深い睡眠ステージそのものを表示してくれました。

Garmin Connect アプリでは各ステージが何分間だったか見るのは大変です(グラフの長押しで各時刻の睡眠ステージが表示される)。そのためこのチェックポイントは気にせずあくまでも「深い睡眠ステージが出たか/出ないか」としましょう。

チェックポイント③は睡眠サイクルの出方が違うので参考になりません。 Garmin の方は途中覚醒のステージが出にくい傾向にありました。

この日は疲れていて早い時間( 21 時台)から就寝してしまいました。その結果朝も早すぎる時間(3時台)に目が覚めてしまいました。

3 時台以降の波形は二度寝として Fitbit だけ表示しています。目が覚めてもベッドでゴロゴロしていたのでベッドから出ていません。それを Fitbit はしっかりトラッキングしていました。

眠れなかった日のサイクルでは深い睡眠は検出されない

悪い傾向の睡眠サイクルの例

上図は眠れなかった日の睡眠サイクルの比較です。

Fitbit との共通点、それは「深い睡眠が検出されなかったこと」です。

Fitbit では入眠から深い睡眠まで約 2 時間、チェックポイント①の 30 分以内をオーバーしています。覚醒と浅い睡眠を繰り返してなかなか寝つけないのがわかります。

同じ時間帯の Garmin の波形ではレム睡眠と浅い睡眠が検出されています。深い睡眠が最初の1時間以内に検出されていないし、その日の睡眠にて一度も出てきませんでした。

起床後 Garmin Connect アプリで睡眠結果を見て「深い睡眠」がなかったらあまり良く眠れてないと判断していいでしょう。

あくまでも相対的な評価であることをお忘れなく。

例外パターンの波形を比較

簡易チェックの例外パターンの波形根拠

Garmin のデバイスで睡眠の質を簡易チェックするポイントには例外があることを解説しました。上図はその根拠となる波形の比較です。

Garmin の睡眠サイクルには冒頭部分に深い睡眠が表示されており本来であれば「よく眠れた」と判断したいところです。しかし同時に非睡眠(中途覚醒)の線が何本か含まれています。

既に解説したように、深い睡眠と中途覚醒が同時に検出されるのは不自然です。 Fitbit の波形では基本的に浅い睡眠かレム睡眠から覚醒ステージに行きます。深い睡眠と覚醒が交互に出ることはまずありません。

寝ている最中にたたき起こされたり、地震の突然の揺れでびっくりして起きるといったことであれば考えられるかもしれませんが。

一方、 Fitbit の睡眠サイクルは入眠から 13 分で深い睡眠に入りこちらも「よく眠れた」と判断したいところです。チェックポイント①を満たしているからです。

しかしこの深い睡眠は 8 分間しか継続しませんでした。チェックポイント②を満たしていません。このようにチェックポイントを使って厳密に分析すると、残念ながらこの睡眠サイクルは「眠れなかった」と判断せざるをえません。

以上の分析結果から、 Garmin の睡眠サイクルで深い睡眠と非睡眠が両方一緒に表示される場合はご注意ください。

波形の不一致もあったが出現率は5%未満

GarminとFitbitの波形の不一致の例

1 か月間睡眠データをとり全ての睡眠サイクルの傾向が同じだった訳ではありません。残念ながら一致しなかった日もあります。ウソを書きたくないので不一致の波形も公開します。

上図にて Fitbit では深い睡眠が冒頭部分に出ませんでした。一方、 Garmin では深い睡眠が検出されています。

先程の判断基準からいうと Garmin のデバイスだけ装着していたら「あ〜良く眠れた」と判断してしまいます。 Fitbit では逆の判断となってしまいます。

ちなみに、 1 か月間データ取りをしてこのような波形の不一致があったのは 26 日間分のデータのうちこの 1 例だけです。つまり不一致が起きる確率は 3.8 % (1 ÷ 26) です。

毎日のことを考えるればまだ許容範囲内でしょうか。もっとデータを取れば不一致の出現率はもっと下がる可能性もあります。どちらにせよこういうことも起きる点はご承知ください。

うたた寝でも深い睡眠は検出された

うたた寝で良く眠れた睡眠サイクルの例

上図はソファでうたた寝した日の睡眠サイクルです。どちらの波形もうたた寝中に深い睡眠が検出されています。

うたた寝の後、ベッドに行ってきちんと就寝しました(図の目覚めの部分)。しかしベッドでの就寝後はあまり良い睡眠ではありませんでした。 Garmin の波形には深い睡眠が出ていませんし、 Fitbit の波形も深い睡眠に移行するまで時間がかかってます。

うたた寝って気持ち良くないですか?その気持ちよさが波形として(深い睡眠に入り疲労回復している)出ていました。この点は Garmin も Fitbit も共通していました。

ただやはり毎日きちんとベッドでしっかり睡眠をとりたいものです。うたた寝だから毎回深い睡眠が出るとも限りませんので。

利用する際の注意点

ここからはデバイスを使う際の注意点を整理しました。といっても他社製の製品よりも注意すべきことは少ないです。

睡眠データが表示されない時の対策

心拍モードをONにする手順

デバイスを装着して就寝してもデータが取れないことがあります。その際は以下の 3 点を確認してみましょう。

  1. デバイスを就寝の 2 時間前には装着しておくこと
  2. 心拍モードを ON にしておくこと
  3. 同期のタイミングが悪かった

最初の 2 つはメーカーが公式に認識しています。上の写真は Vivosmart 4 で心拍モードを ON にする方法です。念の為確認してみましょう。

3 番目の理由についてです。同期とデータ解析のタイミングが合わなかった可能性があります。

この場合、時間を開けてから再度同期すると睡眠データが表示されることがあるのでリトライしてみてください。

1 か月間データどりをして、心拍数が測れているのにも関わらず睡眠データが表示されないことが何度かありました。その内のほとんどは3番目の理由でした。

しかし1度だけ、何度同期し直しても睡眠サイクルが表示されないことがありました。

心拍数データの欠損により睡眠分析ができなかった例

上図をご覧ください。心拍数の波形を見ると、どうやら途中で心拍数データが欠けている部分があります。この欠損部分が「就寝 2 時間前から心拍数データをとる」というルールを満たさなかった可能性が考えられます。

実際詳しくみてみると、心拍数データの再表示から就寝時刻までは 54 分でした。確かに 2 時間未満ですね。

2 時間前ルールは守った方が良さそうです。お気をつけください。

外部リンク:アドバンスドスリープモニタリングについて | Garmin サポートセンター

中途覚醒や深い睡眠が出にくい

レビュー全体を通じて、 Garmin は Fitbit よりも「深い睡眠」や「中途覚醒」が出にくい傾向にありました。確認したい人はここまで紹介してきた Garmin の睡眠サイクルを再度ご覧ください。

これは Garmin Connect アプリのクセ、心拍数や腕の動きの解析方法が Fitbit と違うからだと考えられます。

他の Gamin 製デバイスでも同じ睡眠サイクルが出るかどうかはやってみないとわかりません。ただ同社製の他のトラッカーでも計測しているのは同じ心拍数と腕の動きです。また同じメーカーであれば同じセンサーを使っているはずです。したがって使用デバイスによって睡眠サイクルの出方に違いはないと考えています。

そのため今回のレビューは Vivosmart 4 を Garmin 製品の代表として扱わせていただきました。

睡眠サイクルは重要ですが、あくまでも睡眠を通じて疲労が軽減されたかどうかが重要です。睡眠図を参考に自分の感覚が合っているかを確かめてください。

血液中の酸素飽和度 (SpO2) 測定機能は海外のみ

Vivosmart 4 でSpO2を測定
日中測定したい場合は腕時計側を操作して手動測定する

【2020-04-27追記】

動脈血酸素飽和度 (SpO2) という、血液中に含まれている酸素の程度を計測する機能もあります。残念ながら日本は非対応です。

上の写真にあるように、 測定結果は % で表示されます。日本呼吸器学会によると、 96 % 以上で正常、 90 % 以下の場合は呼吸不全の可能性があるということです。

日中は SpO2 を自動測定しません。腕時計上に測定ボタンがでます。測定が終わると上の写真に示す様に結果が表示されます。

測定が終わるまで数分かかるので測定中は腕を動かさない方がいいでしょう。

睡眠中にSpO2を計測するためのアプリ設定

睡眠中にも SpO2 を測定するにはアプリで設定しましょう。

上図に示す様に SpO2 に対応している機種であれば「ライフログ」→「パルス Ox 」→「睡眠サイクル」という設定項目があります。「睡眠サイクル」を ON にすると睡眠中に SpO2 を計測してくれます。

ちなみに、パルス Ox とはパルスオキシメーター (Pulse Oxmeter) のことです。動脈血酸素飽和度の計測器(モニター)のことです。 Vivosmart 4 もある意味測定デバイスなのでパルス Ox ですね。リストバンド型ではない専用の SpO2 測定器も市販されています。

睡眠中のSpO2測定結果

睡眠中の測定結果はアプリ上で確認することができます。対応している機種ではアプリに「パルス Ox 」という項目が追加されます。

「パルス Ox 」をタップすると血液効率の平均値や睡眠中のグラフが表示されます。画面を下にスクロールすると睡眠サイクルや腕の動きのグラフが重ねて表示されることがわかります。

血液効率が低い部分があると「睡眠時無呼吸症候群」の疑いがでてきます。よく眠れているか、ご自身の身体を振り返ってみましょう(メーカーによると腕の装着状態などで数値は低めに出るとのこと)。

測定結果はあくまでも参考としてお使いください。医療機器ではないため診断結果ではありません。

医療機器ではないとはいえ、睡眠中の状態(睡眠ステージ)だけでなく血液効率や腕の動きがひとつのグラフでわかる。とても便利な機能ではないでしょうか。

ちなみに、アプリ内では「動脈血酸素飽和度」ではなく「血液効率/血中酸素レベル」という表現が使われています。この機能は日本では解禁されていないため専門的な表現は避けているのでしょうか。

外部リンク:血中酸素トラッキング機能:3つの測定モード | vívosmart 4 | Garmin サポートセンター

まとめ

Fitbit と比較すれば睡眠データの分析に物足りなさを感じましたが、かなり健闘しているレビュー結果でした。

Garmin デバイスはもともとアクティビティ計測が強みでしたが、それ以外にも睡眠計測ができる、ストレス管理や Body Battery (いわゆるヒットポイント管理)の機能もあります。アクティビティトラッカーの中でもかなり魅力的な製品といえるでしょう。

この記事をまとめましょう。

  • Garmin のデバイスでよく眠れたかどうか判断するには「入眠後 1 時間以内に深い睡眠が表示されたかどうか」をチェックしよう。時間軸に目盛りがあるので毎日振り返ってみよう。
  • 例外として、入眠後 1 時間以内に深い睡眠が出ても「非睡眠(中途覚醒)」のピンクの線が近くにあった場合は「眠れなかった」と判断する。Garmin は全体的に非睡眠が出にくいのにも関わらず、深い睡眠と非睡眠が一緒に出るのは不自然で矛盾を感じる。
  • デバイスを装着して寝たのにも関わらず睡眠データがアプリで表示されない場合、「しばらくしてから再度アプリを同期」するか「就寝 2 時間前までに心拍数データが途切れた」を確認してみよう。

外部リンク:アドバンスドスリープモニタリングに対応するデバイス一覧 | Garmin サポートセンター

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※この記事のアプリ画面は iPhone 版ですが、 Android 版でも同じ機能が搭載されています。

※このレビューは 2019 年 12 月から 2020 年 1 月にかけて行いました。最新ソフトではこの記事で書かれた内容と相違があるかもしれません。

※良い睡眠がとれたかどうかは必ずご自身の体調や起床後の気分などでご確認ください。アプリの表示は計測結果を保証するものではありません。

※この記事では Garmin 製活動量計(アクティビティトラッカー)を代表して Vivosmart 4 をレビューしました。同社製他のモデルでも睡眠データの解析結果は同等になると想定しています。

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このブログを書いている人

ダイブツ
twitter: @habatakurikei
元々IT系だけど電気系技術者。20代で博士号を取得するも、全然社会の役に立てないのが不満でブログによる情報発信を開始。あなたに有益な知識やノウハウを理系目線かつ図解でわかりやすく解説するのがモットー。2018年心臓発作であわや過労死寸前。そこからガジェットレビューを通じた体調管理の情報発信も開始。ベルギー在住でシンガポール就労経験もあり、海外転職や海外生活のノウハウも公開中。

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