【対訳】紋章を集め精霊の助けを—ドラクエ2で英語を勉強しよう

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炎のほこら

ドラクエ2の英語表現を学ぶシリーズ、今回は紋章編です。

主人公たちはどのような英語のセリフを通じて紋章を集めるのでしょうか?紋章とは何か、なぜ必要なのかといった情報から、精霊ルビスのセリフまでを解説します。

ここで紹介している英文は音読教材としてお使いいただけます。また一部のセリフについては英文を書き直して、日常英会話やビジネス英会話で使いそうな表現になっています。

竜王のひ孫

竜王のひ孫

偉そうな顔をしている

FC日本語版
さいきん ハーゴンとかいうものが えらそうなかおを していると きく。
スマホ英語版
Word from the surface speaks of one name Hargon, who does blow and bluster, and throw about his weight most mightily.
スマホ英語版日本語訳
表の世界ではハーゴンという名が広まっている。この者の息が(各地に)かかり虚勢を張り、さらに力が強くなっている。

ドラクエ1の勇者の子孫と竜王のひ孫 (great grandson) が対面します。竜王のひ孫は先祖よりおとなしく、ハーゴンのやり方を批判しています。

この英文は難しいです。

speak of は「~のことを言う、評する」という意味です。

world of surface は直訳で「表面の世界」です。恐らく「ハーゴンという者が世界的に話題になっている」ということを竜王のひ孫は言いたいのでしょう。しかし竜王(とその

ひ孫)は表舞台にはいない身。だからわざわざ回りくどい英文で「表の世界ではハーゴンが~」と言っているのでしょう。

blow は「風が吹く、打撃を与える」、 bluster は「威張る」です。ここではハーゴンが自分の帝国を広めている雰囲気を出すために「息がかかり虚勢を張っている」と訳しました。日常英会話ではまず出てこないでしょう。

さらに “and throw about his weight most mightily” とあります。この最後のカンマ以降の文は「悪いことをしているのはハーゴンであり、竜王ではない」とどちらがラスボスか念を押している感じです。直訳するなら「最も力強く (most mightily) 彼の影響力 (his weight) を振り回している (throw about) 」です。

この竜王のひ孫のセリフは難しいので、普段使えそうな英語表現に書き換えてみましょう。私ならこう書きます。

I hear that someone called Hargon blows and blusters around the world.

セリフっぽさは無くなりますが伝えたい内容は同じです。国際コミュニケーションとしての英語であればこれで十分です。すっきりしますね。

実に不愉快

FC日本語版
じつに ふゆかいじゃ。
スマホ英語版
Such presumption is unseemly… and unwise.
スマホ英語版日本語訳
このような図々しさは見苦しく…そして浅はかだ。

続くこの英文も日常英会話であまり使わない表現です。伝えたい内容はシンプルです。

presumption は「推定する、仮定する」という意味がメインです。しかしそれ以外に「出しゃばり、図々しい」という意味もあります。ひとつ前の「ハーゴンという者が~」という英文から解釈するに「推定する」ではなく「図々しい」と訳すべきでしょう。

unseemly は「不適当な、みっともない、見苦しい」です。 seemly (上品な)という英単語の頭に un をつけて否定の意味にしています。

unwise は「賢くない、あさはか」という意味です。こちらも wise (賢い)の頭に un をつけて否定の意味として使っています。

私も正直 presumption や unseemly といった英単語の否定的な意味は知りませんでした。むしろ日常英会話やビジネス英会話では使わないでしょう。

紋章を集めよ

FC日本語版
では 5つのもんしょうを あつめよ。 さすれば せいれいの まもりが えられると きく。
スマホ英語版
Then gather you the five Sigils, that you might earn the protection of your dear mistress.
スマホ英語版日本語訳
それなら5つの紋章を集めなさい、そなたたちの敬愛なる(女)主人から加護が得られるかもしれない。

Sigil は「認印、紋章」という意味です。認印とは封筒に封をする際のマークです。古代ローマの映画で、皇帝が自分の家紋のスタンプで手紙に封をするシーンがあります。この家紋のことを sigil といいます。スマホのメッセージアプリが全盛の今ではイメージしにくいかもしれません。

mistress は「女主人、愛人」といった意味です。主人であれば master でも良いのですが、あえて mistress としているのは精霊ルビスが女性であることを強調しているのでしょうか。

竜王もこの言い伝えに確信はないのでしょう。 might (~かもしれない)としています。何に確信がないのかというと、加護 (protection) を得られる (earn) かもしれない、とのことです。

earn は earning (稼ぎ、収益)という形でビジネス英会話でも出てきます。 get 以外にも「手に入れる」という表現があることを覚えてみましょう。

山彦の笛

デルコンダルの神父

笛は精霊の声

FC日本語版
やまびこの ふえは せいれいの うたごえ。 おしろ まち どうくつ とう ほこら……。
スマホ英語版
From the out of the echo flute issue the very voices of the spirits themselves. In towns, in villages, in castles, caves and towers – wheresoever you journey, blow you upon it.
スマホ英語版日本語訳
山彦の笛が発するのは魂の声そのものです。 町で、村で、城で、洞窟や塔で―あなたが旅をする場所ならどこでも吹きましょう。
※ the echo flute は山彦の笛(フルート)のこと

デルコンダルにいる神父が教えてくれる情報です。元祖ファミコン版では山彦の笛を使いまくって紋章のありかを探しましたね。

それにしてもこの英文も難しいです。言いたいことは「行く先々で山彦の笛を必ず吹いてみてね」これだけです。

echo は「エコー、反響、こだまする」です。カラオケのビッグエコーは英語にすれば Big Echo です。「カラオケボックス内であなたの声が大きく反響するので歌い心地がいいですよ!」ということでしょうか。

spirits は「魂(複数形)」ですね。後ろに themselves とあるので「魂そのもの」という意味になります。

cave は「洞窟」という意味です。本来の意味としては崖などに自然にできたほら穴です。そのため中に宝箱があるようなイメージは本来ないです。

blow は竜王のひ孫も使いました。ここでは「息がかかる」ではなく「吹く」という意味です。風が吹く、吹き飛ばされるという意味もありますし、笛やホイッスルを吹くという意味もあります。

upon it は「そこで」です。町や村など旅先のある場所についた時、というニュアンスです。訳が細かくなるのでこの英単語自体は日本語に訳していません。

上記の英文を現代文に書き換えるならこうなるでしょう。

The echo flute issues the voices of the spirits themselves. Blow your flute wherever you journey, in towns, in villages, in castles, caves and towers.

エコーする場所に紋章がある

FC日本語版
ふえをふき やまびこのかえる ところに もんしょうが あると ききます。
スマホ英語版
Should an echo answer your call, in that place shall you surely find one of the five sacred Sigils.
スマホ英語版日本語訳
あなたの呼びかけに対してこだまが返れば、その場所に5つの聖なる紋章のうちの1つがあるでしょう。

紋章を見つけるための重要なヒントです。紋章のある場所で山彦の笛を吹いた時だけ音がはね返ってくるのです。

call は「呼ぶ、コールする」です。なぜここは blow ではないのでしょうか?恐らくですが、何度も blow を使うことを避けたかもしれません。またコールアンドレスポンス (call and response) を連想させる意図があったのかもしれません。

sacred は「聖なる」です。別記事でラーの鏡のことを sacred Ra’s mirror と紹介したのと同じ意味です。

この英文も書き直せます。こちらの方が日常英語として使いやすいでしょう。

If there is an echo when you play the flute, one of the five Sigils exists in that place.

星の紋章(大灯台)

大灯台

ついてきなされ

FC日本語版
なにも いわなくても じじいには わかっておりますとも。 ほっほっほっ…。 ついてきなされ。 もんしょうの ある ばしょへ あんないして あげましょう。
スマホ英語版
Speak not a word, wanderer! I know full well what you seek! Ho ho ho! Follow after me! I shall lead you to the place where the sacred Sigil do reside!
スマホ英語版日本語訳
何も言うな、旅の人!そなたたちが何をお探しか、わしはすべて知っております!ホホホ!わしについてきなさい!わしが聖なる紋章のある場所にご案内しますぞ!

竜王のひ孫に「南に行け」とアドバイスされます。南には大灯台があり、最初に紋章を手に入れるミッションがあります。

上記の英文は大灯台の途中で老人のセリフです。やや長いですがそのままにしました。

wanderer は「旅人」です。ドラクエ1シリーズでも出てきた英単語ですね。

follow after は「~の後についていく」です。 follow は「フォロー」という英単語なので SNS でもなじみがあるでしょう。 after がなくても follow me で同じ意味として使えます。

lead は「導く、リードする」です。このセリフのあと、老人が塔内を移動して主人公たちを紋章の場所に導いてくれます。

resides は「ある、住む」ですね。ムーンブルク王女編のラーの鏡のある場所を教えてくれた兵士も同じ単語を使いました。紋章のある場所を説明してくれています。

引っかかったな!

FC日本語版
さあ、あのたからばこを あけなされ…。 けけけ…。ひっかかったな! ここが おまえたちの はかばに なるのさ!
スマホ英語版
I please, friend – throw open yonder chest… Yahahahahaaa! Hook, line and sinker have you fallen for my ruse! And now this place shall become your grave!
スマホ英語版日本語訳
友よ、そこの宝箱を開けてみなさい… やーいやーい!俺たちの策に完全にはまったな!そして今、この場所がおまえたちの墓になるのだ!

案内された宝箱を開けても中身はからっぽでした。そして上のセリフのあとグレムリン4体と戦闘になります。

throw open は「さっと開ける」という意味です。 throw をとって open だけでも意味的に問題はありません。セリフ調です。

yonder は「あそこの」です。これも文語なので日常英会話で使うことはありません。

chest は「宝箱、大きな収納箱」です。 chest には元々「胸部」という意味が先にあり、箱の意味は2番目です。

hook, line and sinker は「完全に」という口語の熟語です。絵本とかには出てきそうな表現ですが、私も知りませんでした。

ruse は「策略」です。この英単語も使う機会はまずありません。 類語の trick (トリック)で代用できます。

grave は「墓」です。

上記の英文はもっとシンプルにこのように書き直せます。

Open that chest. Ha ha! You have been tricked totally! And now this place becomes your grave!

月の紋章(デルコンダル)

デルコンダル王

楽しませてくれれば

FC日本語版
もし わしを たのしませて くれたなら そちたちに ほうびを とらせよう。どうじゃ?
スマホ英語版
Pray will you entertain me? Do so, and I shall you well rewarded.
スマホ英語版日本語訳
お願いだ、わしを楽しませてくれるか?そうしてくれれば、わしはそなたに十分なほうびを与える。

デルコンダルの王様を格闘で楽しませなければ月の紋章がもらえません。映画のグラディエーターなどで出てくる剣闘士さながらです。

entertain は「楽しませる」です。エンターテイメント (entertainment) の動詞です。

rewarded (reward) は「報酬を与える」の過去形です。買い物のポイントやマイルを景品に交換する際に「◯◯リワード」というサービス名を聞いたことはありませんか?このリワードの元になっている英単語が reward です。ここでは「ほうびを与える」という意味です。

そしてこの英文では shall を使っています。 shall は契約書で使う表現なので「楽しませてくれたら、ごほうびを約束するぞ」というニュアンスになります、

この英文も書き換えてみましょう。このようになります。

Please, could you entertain me? If you do so, I shall reward you well.

コロシアムの真ん中へ

FC日本語版
ならば このコロシアムの まんなかまで すすむがよい!
スマホ英語版
Then step you into the arena of destiny.
スマホ英語版日本語訳
ではこの運命のアリーナに入場するように。

王様のお願いに同意すると、アリーナ内に入って準備するように案内されます。

step into は「中に入る、踏み込む」という意味です。2つの単語をセットで覚えるといいでしょう。

arena は「アリーナ」です。「闘技場、試合場」という意味です。横浜アリーナのアリーナはこの意味です。成人式などのイベントでも使いますが、本来は体育館のはずです。

destiny は「運命」です。カタカナで「デスティニー」と書くこともあります。私は世代的にナムコのゲーム『テイルズ オブ デスティニー』をこの英単語から連想します。

見事であった!

FC日本語版
あっぱれ!あっぱれ! みごとであった! わしからの ほうびじゃ。 つきのもんしょうを あたえよう!
スマホ英語版
Bravo! Bravo! A battle to savour! I am half-inclined to ask you to repeat the feat! Here – the Moon Sigil is yours to do with as you will.
スマホ英語版日本語訳
ブラボー!ブラボー!味わいのある闘いだった!わしは思わずそなたに「もう一度このワザを見たい」と頼むところじゃった!では、月の紋章はそなたのものじゃ、そなたたちの望んでいたものじゃろう。
※ Moon Sigil は月の紋章のこと

無事に勝利すると王様は喜んでくれます。そして約束通り月の紋章を譲ってくれます(紋章とははっきり言ってないはずだが)。

英文の方はやや難しいだけでなく、王様の興奮がありありと伝わってきます。

savour は「味わう、鑑賞する」です。日常英会話ではあまり見たことありません。味わうなら taste (テイスト)の方が自然ですから。

half-inclined (incline) は「半分前かがみになる」です。あまりに手に汗握る熱い戦いだったのでしょう、王様はイスからおしりを浮かせるくらい、上半身が前かがみな状態で観戦していたことがわかります。

ただし、セリフ的には「前かがみになってしまった」というよりも「思わず~するところだった」の方が伝わるでしょう。

feat は「手柄、偉業、芸当」、 repeat は「繰り返す、リピート」です。直訳すると「偉業を繰り返す」ですが、王様の真意は「あの白熱した戦いをもう一度やってほしい」とお願いしかけたのです。

したがってこの英文 “I am half-inclined to ask you to repeat the feat!” は直訳が難しく、意訳として「わしは思わずそなたに「もう一度このワザを見たい」と頼むところじゃった!」となりました。

何はともあれ、王様に喜んでいただき、かつ主人公一行は紋章を手に入れることができてウィンウィンでしたね。

最後の英文だけ書き直してみましょう。ネックなのは「紋章を事前に欲しいと言っていたのかどうか」です。セリフからはわかりませんが、もし事前に紋章のことを言ってないのであればこのように書くことができます。

Here – the Moon Sigil is yours as you would need.

命の紋章(ラダトーム王)

ラダトーム王

こんなところまで来るとは

FC日本語版
こんなところまで くるとは しかたのないやつだな。
スマホ英語版
Who dare disturb me here in my private chambers!? Speak! Hmm, I see, I see… So be it. Here – the Soul Sigil is yours.
スマホ英語版日本語訳
わしのプライベートな仕事部屋に邪魔するのは誰じゃ!?言いなさい!うーん、なるほど、わかった…。ほれ、これじゃ、命の印章はそなたのものじゃ。
※ Soul Sigil は命の紋章のこと

なんとスマホ版ではラダトーム王が命の紋章を持っているんですね。ファミコン版をリアルタイムでプレーしていた私には驚きです。ロンダルギアの洞窟の地下に取りに行く大変さがいらないなんて!

最初の英文はヒステリックですね。

disturb は「邪魔する」です。ホテルの部屋のドアにかかっている札に do not disturb と書かれているのを見たことありますか?「部屋に入らないでほしい(部屋の掃除をしないでほしい)」という意思表示です。

chamber は「執務室」です。私は技術者なので「電気製品が特殊な環境でも動作することを確認するための試験室」という意味でよく使います。単に room と言わないところに、ラダトーム王の「仕事を邪魔された」感が伝わります。

そしてどういう会話をしたのか具体的にはわかりませんが「なるほど、わかった」とやや落ち着きを取り戻します。そして命の紋章をくれます。どのような会話を交わしたのでしょうか?

So be it は「ほれ」と訳しました。これ以外の訳を思いつきません。

最初の英文だけ、セリフ調から日常英会話風に書き換えてみましょう。これだけでも言いたいことは伝わります。

Who is disturbing me in my private room!?

武器屋の隠居?

FC日本語版
わしは ただの ぶきやのいんきょ じゃよ。かっかっか!
スマホ英語版
…Hm? You would know who I truly am? Why, I am but a humble armourer, grown too advanced in years to tend his humble shop. Hm! Hm hm hm!
スマホ英語版日本語訳
ん?わしが本当に誰か知りたいのか?どうして、だがわしは謙虚な武具職人じゃ。この数年で大いに成長したので彼の店に投資しているのじゃ。フム!フムフムフム!

ファミコン版に忠実に隠居と表現するのであれば retire (リタイア)を使うべきです。

しかしスマホ版は armourer という単語を使っています。「武具職人」と訳しました。鎧のことを◯◯アーマー (armour) と言いますが、その類語です。

humble は「謙虚な」です。王様ではないと隠しています。

tend は「~する意図がある」ですが、別の意味で「貢献する、資する」という意味もあります。 この数年でこの武具職人(王様)のビジネスは大きく成長した (grown too advanced) ので「今は現場から離れて経営側にいるんだ」と言っています。

本当に出資しているのでしょうか?その真相を確かめることはできません。わかったことは、ラダトーム王が少しツンデレだったことでしょうか。

Why, I am but a humble armourer, grown too advanced in years to tend his humble shop. この英文を分割してこのように書き換えてみましょう。一文は短くした方がわかりやすくなります。

I am, however, a humble armourer. My business has been grown too advanced in years. So I tend his humble shop now.

太陽の紋章(ベラヌール)

ベラヌールにいるローレシア兵士

FC日本語版
まっていました。 ほのおのほこらに たいようのもんしょうが あるという はなしです!
スマホ英語版
I am come with a message from His Majesty the King! The Sun Sigil resides in a shrine alive with dancing flame!
スマホ英語版日本語訳
陛下(ローレシア王)からの伝言をお伝えに来ました!太陽の紋章は炎がいきいきと燃える聖堂にあるとのことです!
※ Sun Sigil は太陽の紋章のこと

ローレシアからわざわざベラヌールの町まで王様のメッセージ (message from His Majesty the King) を届けに来ました。太陽の紋章に関するヒントはこの兵士のセリフだけのはずです。

メッセージを届けに来たのに I am come という表現は変な気がしませんか? I come でいいはずですが。

私も一瞬混乱しました。しかしこれは受け身ですね。 I am come と過去分詞にすることで「私は王子様の御前に来ました」とへりくだっています。

炎のほこらですが、 shrine (神社、聖堂)という単語が使われています。英字新聞を読む機会があれば、おそらく靖国神社 (Yasukuni shrine) という形で目にする英単語でしょう。

alive with dancing flame は「炎がいきいき (dancing) と燃える (alive)」と訳しました。したがって炎のほこらは直訳すると「踊る炎が生きる聖堂」になります。

精霊ルビス(精霊のほこら)

精霊のほこら

ロトの子孫ですね

FC日本語版
あら? おまえたちは ロトのしそんたち ですね? わたしには わかります。
スマホ英語版
Hm…? Ah… you are of the bloodline of Erdrick… I sense his presence within you…
スマホ英語版日本語訳
ん?あぁ、あなた達はアードリックの血を引く者ですね…。あなた達から彼の面影を感じます。
※ Erdrick (アードリック)は勇者ロトの英語版

ロトの子孫たちが精霊ルビスと対面します。神秘的なシーンです。

bloodline は「血統、血筋」です。ドラクエ1のラダトーム編で取り上げた英単語です。勇者の子孫です。復習するのもいいですね。

sense は「感覚、センス」です。この場合はデザインのセンスではなく、五感を使って「感じる」というより生理的な意味で使っています。

何を感じたかというと「勇者ロトの存在」を主人公たちの内側 (within you) から感じました。 presence は「存在する、出席する」という意味です。直訳すれば「ロトの存在を感じる」ですが、よりセリフ的にするため「ロトの面影を感じる」と訳しました。

presence はビジネス英会話で「会議の出席」という意味で使います。覚えて損はないでしょう。

約束を果たしましょう

FC日本語版
では わたしは ゆうしゃロトとの やくそくを はたすことに しましょう。
スマホ英語版
It is time, at long last, to fulfil the promise I made to your dear ancestor so long ago…
スマホ英語版日本語訳
この時が、ついに来ました、はるか昔にあなたの敬愛なるご先祖様と約束したことを果たつときが…。

この英文は美しいですね。日常会話では使わない表現ですが、音読したい英文です。

いつかはわかりませんが、はるか昔 (so long ago) にルビスはロトと何かを約束 (promise) しました。 promise はカタカナの「プロミス」の英単語です。

fulfil は「果たす、遂行する」という意味です。契約書などの英語で出てくる表現です。

ancestor は「先祖、祖先」という意味です。ローレシア王子たちの先祖、つまり勇者ロトのことを指しています。 dear (敬愛なる)と付いているのは、それほど深いつながりがあったのでしょうか。

ルビスの守りを与えます

FC日本語版
わたしの まもりを おまえたちに あたえます。
スマホ英語版
I do hereby bestow upon you a gift that shall give you the power of true sight when you need it most…
スマホ英語版日本語訳
あなたたちが本当に必要とするとき、真の光景を見る力を与えるものをここに授けます…。

この英文は難しいですね。日常英会話とはかけ離れていますし、上から目線な感じがぬぐえません。

hereby は「これによって、この結果」という意味です。これも契約書などで使うような単語です。この英文では「ここに(授けます)」としています。

bestow は「(名誉、称号などを)授ける」というとても堅い表現の単語です。覚えなくても大丈夫です。

gift は「贈り物、ギフト」です。訳が難しかったのでここでは単に「もの」としました。

sight は「視界、光景」です。 true sight で「真の光景=ハーゴンの幻覚を打ち破った後の本当の景色」となります。

most は「最も」です。 when you need it most で「最も必要としているとき」です。ドラクエ2の攻略上、ハーゴン城でローレシア城の幻覚を見たときがそのタイミングです。

この英文を書き直すなら私ならこうします。こちらの方が現代的な英文になります。

I hereby give a gift. You will have the power of true sight when you need it most.

これでもまだ that で英文をつないでいるので長い点にご注意ください。

まとめ

この翻訳を通じて改めて、ドラクエ2が当時大ヒットしたことに納得しました。ストーリーもさることながら、セリフも多様でプレーしていて飽きないように工夫されていたのですね。

英語版はやはりセリフ独特の言い回しで訳が大変でしたが、ビジネス英会話でも使えそうな表現に直したのでご活用ください。

攻略編としてのドラクエ2シリーズは今回で終了になります。他のドラクエシリーズの対訳もお楽しみください!

声に出して読もう(英語のセリフ一覧)

この記事で紹介した英語のセリフを再度一覧にまとめました。下記のリストをご覧ください。

ドラクエのセリフは文語体や叙述的、詩的なものもあります。難しいセリフについてはグロービッシュや工業英語の観点から英文を書き直しました。そのため下記のセリフリストはより英会話に使えるようになっています。

音声データはありませんが、英語をある程度学習している方であれば音読教材としてお使いいただけます。ご活用ください。

  • 竜王のひ孫
    • I hear that someone called Hargon blows and blusters around the world.
    • Such presumption is unseemly… and unwise.
    • Then gather you the five Sigils, that you might earn the protection of your dear mistress.
  • デルコンダルの神父
    • The echo flute issues the voices of the spirits themselves.
    • Blow your flute wherever you journey, in towns, in villages, in castles, caves and towers.
    • If there is an echo when you play the flute, one of the five Sigils exists in that place.
  • 大灯台の老人
    • Speak not a word, wanderer! I know full well what you seek! Ho ho ho!
    • Follow after me! I shall lead you to the place where the sacred Sigil do reside!
    • Open that chest. Ha ha! You have been tricked totally! And now this place becomes your grave!
  • デルコンダル王
    • Please, could you entertain me? If you do so, I shall reward you well.
    • Then step you into the arena of destiny.
    • Bravo! Bravo! I am half-inclined to ask you to repeat the feat! The Moon Sigil is yours as you wanted.
  • ラダトーム王
    • Who is disturbing me in my private room!? Speak!
    • Hmm, I see, I see… So be it. Here – the Soul Sigil is yours.
    • You would know who I truly am? I am, however, a humble armourer.
    • My business has been grown too advanced in years. So I tend his humble shop now.
  • ベラヌールの兵士
    • I am come with a message from His Majesty the King!
    • The Sun Sigil resides in a shrine alive with dancing flame!
  • 精霊ルビス
    • Hm…? Ah… you are of the bloodline of Erdrick… I sense his presence within you…
    • It is time, at long last, to fulfil the promise I made to your dear ancestor so long ago…
    • I hereby give a gift. You will have the power of true sight when you need it most.

このレビューで解説した英単語一覧

  • ancestor: 先祖、祖先
  • arena: アリーナ、闘技場、試合場
  • bestow: (名誉、称号などを)授ける
  • bloodline: 血統、血筋
  • blow: 風が吹く、打撃を与える、息がかかる
  • bluster: 威張る
  • call: 呼ぶ、コールする
  • cave: 洞窟
  • chamber: 執務室
  • chest: 宝箱、大きな収納箱
  • dear: 敬愛なる
  • destiny: 運命
  • disturb: 邪魔する
  • earn: 得る
  • echo: エコー、反響、こだまする
  • entertain: 楽しませる
  • feat: 手柄、偉業、芸当
  • follow after: ~の後についていく
  • fulfil: 果たす、遂行する
  • gift: 贈り物、ギフト
  • grave: 墓
  • great grandson: ひ孫
  • grown too advanced: 大きく成長した
  • half-inclined: 半分前かがみになる
  • hereby: これによって、この結果
  • hook, line and sinker: 完全に
  • humble: 謙虚な
  • lead: 導く、リードする
  • mightily: 力強く
  • mistress: 女主人、愛人
  • presence: 存在する、出席する
  • presumption: 推定する、仮定する
  • protection: 加護
  • repeat: 繰り返す、リピート
  • resides: ある、住む
  • reward: 報酬を与える
  • ruse: 策略
  • sacred: 聖なる
  • savour: 味わう、鑑賞する
  • sense: 感覚、センス
  • shrine: 神社、聖堂
  • sight: 視界、光景
  • Sigil: 認印、紋章
  • speak of: ~のことを言う、評する
  • spirit: 魂
  • step into: 中に入る、踏み込む
  • tend: ~する意図がある、貢献する、資する
  • throw about: 振り回す
  • throw open: さっと開ける
  • unseemly: 不適当な、みっともない、見苦しい
  • unwise: 賢くない、あさはか
  • wanderer: 旅人
  • weight: 影響力、重量
  • world of surface: 表の世界
  • yonder: あそこの